先日の引っ越しで譲ってもらった、ちょっと珍しいラジオ。
大型のキャビでスピーカーが2つ。
HiFiの先取り品的な雰囲気がある。
5つのボタンはクイック選局で、どうやら車に搭載された、カーラジオのユニットと同じらしい。
ボタン左のチューニングで連続可変が出来る。
動きが妙な雰囲気で、触った感じもオイルダンパーが入っている様な感触。
球の構成は、80、6V6、6SN7、6AR5、6AV6、6BD6、6BE6である。
6V6と6SN7は低域用らしい。
高域を6AR5でドライブしている様子。
とにかく贅沢。ドスの効いた低域がなかなか豊かで、高域も連続可変が出来るから、具合良い様に調整出来る。
何より、選局時の雑音が静かで、ノイズに対して音量を決めておくと、局が受かった時にかなり大きい音だった。
バリコンよりも、グワッと局が飛び入る様な雰囲気で、やはり慣れないと音量差に驚く。
押しボタンのコアは調整したのか分からないが、殆どピタリ出ていて、2局程受かった。
文化放送は周波数が変わったのか、少し手で調整してやると最大感度になった。
コイルの場合、経年劣化でズレる様な素子が無い(?)から、殆ど無調整でもズレる事はないのかな。
本機の1番の珍しい点としては、バリコンが無い事であろう。
代わりの4つのコイルがあって、内3つのコアが動いて同調する様になっている。
1つはOSCではないかと推測。
機械的にコアが出入りし横に、縦に動くのは見ていて面白い。
ハムが少し多いから、平滑のブロックケミコンは容量抜けを起こしているであろう。
修理前提であるから、安く放出する事にする。
売却済