A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

省エネ球 2C34 実験

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前々から買っておいて置き古しになっていた2C34を鳴らして実験。

双3極管のpp用の球である。

トッププレートだから、無理が効くRF球だ。

データシートには、AF帯はBclassと表記があったが、バイアスに-15Vを印加して使うから、厳密にはAB2であろう。

僅かA1の部分があって、それ以上はB2級に。

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ドライブで電流が流れないとダメだと書いている方が見られたが、調べると2W辺り迄はマイナスバイアス内で動作するから、大きい音を出さない場合は、電圧増幅管だけでもドライブ出来るかなという印象。

常時300v20mA(2本の値)で、6W、ヒーターが5W。

計12Wで、AB2でフルスイングさせると13W得られるらしいから、A級の常時数百W食う物と比べたら省エネ球であり、コストパフォーマンスが良いセットが組める。

この球も元々はカーラジオか移動無線系向けに作ったバッテリーに優しい設計かも知れない。

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調べると、Ebb300 Ip10mA Eg-20 でもHiFiで良い音である。

バイアスが深いとA1の範囲が狭くなり、B1域が近くなるが、大音量を得ようという使い方でなければ問題ない事が分かった。

 

同じく、双3極管の79や6Z7の場合は0バイアス動作でIp20mA流れるから、常にA2動作で、ppでB2動作で使う他なく、ドライブ電力が初っ端から必要になる。

3:1かの低周波トランスで、アンバランス入力をバランスで出力して鳴らそうという設計。

部品点数を極限に減らしたいという事がよく分かる。

 

低い方から高い方まで均衡の良いHiFiで、2A3よりもガッツのある力強い、押しの良い鳴りに感じている。

勿論、バラックで良い条件ではないしNFBも無いが、文句無い動作を見せるから、バッチリ組み込んでも、文句無いはずである。

 

2C34はEbayで800圓程度と安いが、送料が25.30USDと割高であるが、人気の球と比べたら幾分手頃である。

 

ps:6WC5の7ピンソケットと兼用と思い込んでいたが、Medium 7pinで僅か合わず。

結局新たにソケットを追加購入しなくてはならなくなった(^ω^;;)