A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

不具合報告

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今時B+の高圧部に電球型ヒューズを用いる設計方法は、かなり古風な様式と考えられるが、電流がどの位流れているかを一目で確認するのにも使えるし、平滑のケミコンに不具合が生じた場合に即断して、パンクをする様な事を防ぐのには最適である。

 

然し乍ら、先日納めた4台のアンプ中、2台でヒューズが同時に飛ぶという症状が現れた。

1台1台バラバラに飛ぶならば、内部回路で不具合が生じて切れた可能性が考えられるが、同時というのは、非常に引っかかる切れ方。

初期不良にしては同時は有り得ないだろう。

 

見解としては、コンセントから回り込んで来るノイズ、或いは電圧変動。

これのピークが大きく、瞬時ではあるが、切れる要因ではないかと考えている。

例えば、電動機の接断で起きるアークや電圧変動、エアコン等の消費電力の大きい品物の接断で起きる逆起電力やアーク、とにかく電源に左右され易い品物であり、逆を言えば電源によって左右されてしまう程、不安定要素の大きい品物であるという意味になる。

古典的な球アンプの良さは、現代では使用するのが難しくなっているのかも知れない。

結局、安定化の電源やらを導入するとすれば、それは少ない部品数で真っ直ぐな表現とはまた変わってしまう様に思える。

 

対策としては、少し容量の大きい電球へ交換。

ボンヤリ光る程度になったが、ピークノイズ時には、ピカピカと光る事と推測される。

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此処まで言っておいて、やはり初期不良、或いは製造不良だった、などという結果では面白くないので、定格よりも0.5V越えの3Vを印加し、何日点灯するか試験中である。

 

尚、1次側にもヒューズを入れているが、こちらは切れていない。