100圓でしたから、つい買ってしまいました(笑)
50c/sの東京時計製造の電氣時計。
言わずと知れた、戦前の精密時計でありますが、その利便性から、給油時期を過ぎても使い続けた結果、摩耗とでシャフトがガタガタ、カラカラと音が鳴る始末に。
それでも動くというのが、また根性ある製品でありますが。
当時はゼンマイ式が安価で出回っていましたから、高価な電氣時計は事務所や商店、医院に置かれる事が多かったと思われ、一般宅には高級過ぎた事と想像できます。
文字盤は、阿部式電氣時計同様、錫メッキで、縁は腐食が始まっている。
添加物のある錫メッキであろう事は間違えないが、やはり半世紀を超えて1世紀近くなると、幾ら耐性でも、何がどう変化するかは分からない。
埃からして、そんなに長い年月は寝ていなかった様だが、関西の骨董屋が持っていたから、進んで使い物にならないと、見切った事と想像する。
当時の電灯線、アウトレットであったから、かなり危ない雰囲気はあったが、バリバリ割ってしまった雰囲気は無かったから、通電してみると、すんなり動き出した。
モーターから少しばかり、カララと物音がするが、良い状態を保っている事と見受けられる。
注射器で給油してやれば、あと1世紀はまた使用できるかな。