多方からメッセージをありがとう。
同じ質問が多いから調べてみたけど、やはり阿部彦吉氏とは親戚と言える程ではないみたい。超遠い(?)親戚と言えば、そうなるのかも知れないけれども、当方の初代は、明治生まれ、北海道出身の浪曲師、阿部春義。私は4代目。
遠い親戚と言えるのは、藤圭子さん。
ただ、私宅にある初代が持っていたドイツ、ユンハンスの掛け時計は何処で購入した物なのか?上京した彦吉氏の時計屋で買った可能性がある…?まさかね(^^;;
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入札しておいたら落札していたモノが届いた。
写真を一見して、小さいだろうと思っていたが、大分大きく重たかった(^ω^;;)
開封。
ふぅーん。なるほど。なかなか凝っている。ギヤマンも面取りしているし。
接続線やら小部品も当時の封筒に一式入っていた。
封筒には、山形市 香澄町 字大宝寺 522番地とあり、京都電機株式会社 山形出張所とある。
電話番号が454番だから、交換手に繋いでもらう時代の番号と思う。3桁は自動じゃないと思った。
説明書も丁寧に保管してあって。
これはA型だ。
1週間巻き…自動巻き上げではないらしい。
なかなか面白いが、阿部式電氣時計の時報装置と、まるで同じ開き方。
タイヨーは多分エッセンスを貰っていそう。
こちらはゼンマイを背負った機械に振り子があるが。
横に出ている端子は、サイレンの制御用。
断-自動-臨時。説明書にあるスイッチ盤は欠品しているのか、元々使っていなかったのか分からないが、端子に繋いであった形跡がないから、線でショートさせて固定にしていたかも知れない。
分針は1分毎に端子に接触して機械に同期している。
下の時間側は毎時1回進む様になっていた。
バラすのが大変な程良くできて入り組んだ構造。
OH歴はあるのか不明。ナットもかなり綺麗だから、もしかすると1回も無いかな?
機械は上々に汚れているが。
試しに動かしてみたが、油固着で動かなかったが、洗い前にラスペネをくれて、緩くしてやったら動いた。
然し乍ら、2時間程動かして15分程遅れていた。何かしらに問題があるらしい。
どちらにせよ分解掃除をしてみる。
ゼンマイには両方共に錨のマークがあった。
何処のだろう?
上々に汚れていた。グリスをくれたのか、結構固まっていた。
ホゾの摩耗が気になるが、少しのガタがある程で、そんなに酷くはなかった。
乾燥
検査
時報側を使って1時間に1度、接点を回転させて切り替えるという。
全て3回で溝切りしてある。
組み立て。
機械が普通の物より長い板で挟んである。
基本型はアンソニア式だけれども、見た事ない長さである。
ただ、構造は一般の時計と同じで、歯車が幾つか足されたり、シャフトが伸ばしてあったりという。
パタパタと時報スイッチの音がして面白いが、数時間して見たら、やはり15分程遅れていた。
マルゼンの時報器も同じく、運針が止まるが、動作はし続けるという故障症状を発症して、これはちょうど、長針に付いたスイッチのトルクが強く、時間合わせをしている時の様にスリップしてしまう事が主な原因。
ツツカナが空転を起こした状態になる。
考えられる原因はカナに入っているバネが緩んでいる。
これが緩むとスリップはし易くなる。
ただ、また機械を分解しなくてはならないから、試しに接触負荷を無くしてみる。
裏の棒に指針の先を触らない位置に止めて、これで遅れる様ならば、他に原因がある。
2つ目に考えられる原因は、接触板自体のクリアランス設定不良。
ただの板の様に見えるが、バネ板が裏に出ていて、指針とを電氣的に繋いでいる。
その隙間が無い程、接触率は上がり、接触抵抗が小さくなるが、それ故に、回転時の負荷が大きい可能性。
まぁまぁ、今日の所は1つ試して、次にやって、原因と問題点を探る事にする。
そもそも、手放す位だから、壊れているのには違いない(笑)
一発OKとはならないのもまた楽しみの1つである(笑)