修理預かり品。
今日会社から研究所(?)へ持ち帰って来た。
症状はポツポツ、パタパタ、ジーという様なノイズが常に鳴っている。
ハムは特に感じられない。
ボリュームの位置でも変化を起こす。
絞ると一番大きくなり、中間が静かで、最大でポツポツ、パタパタ鳴り出す。
— A2Laboratory ぼやき部門 (@a2laboratoire) 2024年7月1日
こんなノイズ。割と大きめ。ギターアンプではよく聞く事のあるノイズ。
綺麗に仕上がっているから、全くの素人という事はない出来栄え。
見易くて良い作りである。
ただ、OPTへ行く線が初段横を通っている。
小信号を扱う部分へ、大きい信号を横に通すと、発振する可能性は十分ある。
ppであるから、打ち消される効果を期待して横を通している可能性も考えられなくもないが、A級であれば良いがB級に掛かると片側は休みになるから、打ち消し効果は期待できない。
シールド線を使った場合は関係なくなるが、設計思想は上杉パパの思想を支持しているらしいから、シールド線レスである。
私も同じくその思想であるが、これは実は割と難しいもので、高インピーダンス回線に於いて、シールド線レスにするのは不利な場面が多い。
従って、シールド線が無くても問題ない配線流れにしなくては、シールド線を使っていた方が良い事になってしまうのである。
暫し面倒で難しいが、設計から配線流れと高インピーダンス部分とそうでない部分とで考えて配置する必要がある。
上杉パパは、ACを引き込まなければ、ハムは入らない。と書いているが、確かにそうなのだが、それだけの問題ではないという事である。
それを書かなかったのは暫しミスに思うが、やれば分かるから勉強と思って…(^^;;
怪しい部分は土曜に睨み利かせていたから見てみると案の定だった。
X10で5Vレンジであるから、100V ppを超えて発振している。
シャーシがチクチク、ビリビリしていたのは発振の為に手がアンテナになってそれに対してシャーシがマイナスであるから感電しても不思議ではない。
カウンターで見ると大凡60kcだから、当然聞こえないが、交流バイアスを掛けようとするならば、これはバイアスにもなる。
録音ヘッドを繋いで磁気テープを擦れば、録音できる可能性がある。
— A2Laboratory ぼやき部門 (@a2laboratoire) 2024年7月1日
それで発振の原因が分かった。
入力に対して近過ぎる2rd反転段の負荷抵抗である。
配線も近いが、これは、1stで反転、2rdで正転で、入力の正転に近い上にインピーダンスが高いから、回り込んで発振していた。
これは恐らく、作った時から発振していたのだと思う。
オーバーオールNFBをかけて誤魔化そうにも、あまりにも盛大で消える事はない。
これで異常発振は解決である。
それでもプツプツノイズは止まないから、これが何処から来るものなのか探る訳である。
球の最大定格を調べた時に、Is、インターシールドがある事に気付いたが、本機は浮いている。
これもあまり宜しくないから、アースを追加で施す。
それをやってもノイズが消える事は無いのは分かっているが、念には念である。
ただ、このシールドを活かすとステレオクロストークの改善が見込める場合はある。
Ep最大はカットオフで550vであるが、動作時は300vであるから、やはり電圧が高過ぎていた。
現在はタップを下げて276vである。
それとRg1M最大であるから、この場合は暫し最大値を超える事になるが、この問題がノイズの主な原因かと言えば、そうではない。
要は裏を返して言えば、消し方を分かっているとも言う(^^;;
技術的な事だから企業秘密としておこうか。
知りたかった方、ゴメンネ ゴメンネー
昨日、トランスを巻いていたら、突然頭に浮かんで来た回路と答え合わせをしたのであるが、大凡当たっていた。
昨日のメモ書き回路。
この回路構成はマランツである。
但し、時定数を使用球に合わせているのかが怪しいが、動作は安定になった。
マランツはシールド線を割と使っているから、それの意味合いでも使わないと本当は安定が悪くても不思議ではない。
— A2Laboratory ぼやき部門 (@a2laboratoire) 2024年7月1日
電源入れて、僅かブワンと小さく鳴った様にも聞こえたけれども、録音では時計の音の方が大きいくらい。
いきなり仕上がりになってしまったけれど、色々実験して研究して下さい。
私はそうやって学んだので。
今も勉強は継続中。今後も辞める迄は。
明日試験して問題なければ仕上がりに。