A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

低コストアンプ pt7

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一旦は失敗したかなぁと思っていたけれども、何とか立て直した。

入力感度が高過ぎて、ノイズを拾う問題は入力感度を落として使い易くしゲインも多くNFで戻して都合良くした。

フォノも隔離する様に大きい信号からは遠ざけ、Bも毎度の定電圧放電管でドロップしてB変動に伴う低域揺らぎを阻止すると共に、モーターボーディング発振も阻止出来る。

電流は殆ど流さない、所謂昔ながらの回路構成である。

他、改善策が思い付いた所は全て修正しておいて結果良好。以前の状態が別物の様。

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各所を点検。

マイクロホニックは殆ど無いが、初段は叩くと其れ相応の音が遠くでする。

先日のRCAPAアンプと同じ所から出た、アメリカ軍の無線機から取り外したシールドソケットは、袴ソケットだけで頭シールドは無くてもハムは無く問題ない。

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今回はかなりチャレンジャーでヘッドフォン端子を設けた。

作った事がある方であれば、何を言っているのか分かる事であろうが、耳の一番近くで鳴る訳であるから、ノイズがあれば一目瞭然で、スピーカーから出る音よりも、繊細な部分が目立ってくる。

であるから、普通一般の自作機をヘッドホンで聞くとノイズやらハムやらが多いはずで、聞くに耐えないという方も多いであろう。

昭和33年頃にコロムビア/デノンが発売したMA-20は当時の高価な部類と思うが、あれは随分とハムが大きくて凄い雑な音がしていた。

時代もあるだろうが、メーカー品でも苦労する部分なのだと思われる。

本機は端子へ接続するとスピーカーと共に鳴るから、スピーカー切り離しswにてOffにすると、ヘッドホン出力のみになる。

S.P Offにした時にはダミー負荷が挿入され、ヘッドホンのインピーダンスに依存しない設計になっている。

この辺りは、MA-20の構成と同じである。回路図は無いが頭に入っている。何故ならば一度解体して調べたからである(笑)

また、この構造にしたのであれば、外部出力を設けてアウターパワーアンプを駆動する事も可能になるから、そのOUT端子は設けた。

S.POffにしなければ、2アンプ・4スピーカーで鳴らせる。

内蔵の終段はppであるから、質は並程度であろうが、メーカーの作る安い球アンプと比べたら相当上回ってしまう事と推測。

 

§ 

 

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試しにファイナルのプレートの音も聞いてみる。

こういった時に都合の良いStaxの静電型である。

B電圧が100Vでgmの高い球であるから、Staxをフルスイングさせるには電圧が低いから、そんなに大きい音は得られなかったが、低域は引っ込んで開放型らしい音だが、中高域の繊細さは伝わってくる。

 

それと、ヘッドホンの薄平の線を回路へ近付けると発振を起こす部分を発見。

メインVRである。

面白い事に、球の近くでは一切起きず、VRに近付く程にレベルは高くなる。

シャーシ上、球にも巻いたりして発振するのかみたが、安定であった。

トーンコントロールも安定的であった。

メインVRは、500k受けであるが、Tパッドの構成で、前に100kがあるからインピーダンスは100kになる。

グリッド側へも22kがあるから、絞ってもインピーダンスは22kである。しかしながら、グリッドへはNFBが掛かっているから、もう少し低くなっているかも知れない。

Note:Staxの音を聞く以外の使い方として、発振が起きる不安定な回路判別発見に役立つ可能性