A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

western electric 4-D

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4-D、1年前にフィラメントは点火した様な覚えが。

それ以後寝ていたのだけど、片付けで出て来たからA電源、B電源を入れて部品類が壊れていないか確かめてみる。
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手前に5球、バリコン側に1球、VT5が配置してある。

回路図には、WE-215A と表記してある。f:id:A2laboratory:20240331102701j:image

板バネの接触が悪いのは良くある事で、昔からゴシゴシするもの。という感覚は変わっていないと思う。

金のチップを付けた物が本来WEの球、ソケットであるが、金を外した物が大半。

ゴシゴシして使うしかない。
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アンテナコイルが外付けで、それが無いのは無いで良くて、そもそも局発、局部発振が動いているのか先にチェック。

結果、動作していた。

局発が動作しているならば、IFも大丈夫であろう。

 

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スターのアンテナコイルと言えば、自作セットの中では一流品であろう。

これが手元にあったから、ループアンテナの代わりに使ってみる。

大きさが全く違うが、VCに対しての容量が合って感度が良く巻けたならば良いらしい。

 

以前に発振コイルを巻いてみたが、発信しなかった覚えがある(°_°)
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入力感度を6の最大にして、Tuning Cond.とOSC Cond.を回していって、受信出来るか確認。

ブーブー、ブツブツとノイズが多く、声が聞き取り難かったが、これはアンテナコイルの繋ぎ方を変えて静かになった。

WE得意のアース浮かしが上手く行かない場合がある。

 

それで、NHK第一、第二、AFN、TBS、文化放送を受信できた。

音声的には、UX-201の5球使った3バリコンのヘテロダイン(ラッパ)よりも歪みもなく明瞭で、所謂“普通”の音であった。今と変わらない印象。

UX-201も215Aも1920年(1919)と、時期は似ているが、流石WEの技術は普通でなく、あまりにも近代的で凄い技だなと思う。

それに、このセット自体の部品が壊れていない事も驚くべき耐久性である。

古くなればなるほど、丈夫であるし、物も良い。

中途半端な時代の物の寿命が著しく悪くなる。素材も悪い。

流石WE。としか言いようがない、悲の打ち所がない程に研究に研究し尽くして作った物であると思う。