A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2024/03/24

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リール台の回転不良は、アイドラのリム交換。

ただ、メーカーオリジナルが供給されている訳ではないから完全一致ではない。

サイズが合わないのは加工、工夫する。

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接触し過ぎていても動きが悪くなるし、良い塩梅のテンションが求められる。

滑ってはならない。

これは幾度か調整を繰り返して良い具合に仕上げて完成。
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キャプスタンの方から、微かにシューシューと干渉する音がしていて、確認するとベルトが中央を走らず、横を擦っている。

位置を調整してやっても中央を走らないが、干渉の音は消えた。

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組み戻しの行程を誤った。

回転速度のFineは上部のadjで出来るものと思っていたが、それはリールのテンション用adj回路である事を確認して、別だと認識していたのに、化粧を完全に組み立ててしまった。

何をやっているんだか(ーー;)
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3kcのテストテープが2.7kcで走っているから-10%である。

大分遅れているが、安定しているから、回路的に壊れた訳ではなく、ベルト交換と経年劣化でズレたものと考えられる。
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1%程は温まっている状態と冷えた状態で変化を起こすであろうが、水晶制御でもACシンクロナスでもないからこんな具合。

DCブラシモーターは多くに使われているが、案外不安定要素の多い部品。

マランツのCDPでも安いブラシDCモーターが使われているが、あれも壊れ易いから、P.Uが原因でない場合もある。壊れていると思い難いけれども。
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同時にアジマスも調整してしまう。
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アジマスを調整すると、プレイバックレベルがズレている事も分かったから、これも調整してしまう。

これにて、テープ走行系は手入れ完了として、次は音がガサガサと音量が変わる症状の原因を探る。
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裏蓋は珍しく開く様になっているから、調整か修理で手っ取り早く済ませる為に必要な部分に見受けられる。

弱い箇所程、修理の手を煩わせない様に簡略にアクセス出来る様に設計としてはしたいものである。

然しまぁ、SSの板が薄くて、ベナっちゃっていた。

これは曲げ直ししておく。

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ハンダ割れは無かったが、怪しいハンダ箇所は多いが、これはオリジナルの様で、手をつけられた形跡はなかった。

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ガサガサ音量の変わる原因が分かったから手直し。

終段の石のバイアスは調整があって、幾ら印加してあるのか見たら-数Vだった。

B+は30Vの2段で、最高で30V弱が出力に現れるとすれば、8Ωで112Wに計算上なるが、メーカーの定格は25Wになっている。

 

コンデンサは液漏れしていたら交換をお願いされていたが、漏れているものはなく、茶色の濡れた様になっているのはボンドで固定してあって、そのボンドが化石の様になっているだけであるから、これは其の儘にした。