A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2024/03/01

1個作るのにコストがかかる理由

 

ロット100個買うよりも、1個を注文製造させると高い理由は、無駄が多いから。

 

以前勤めていた工場では、1個や2個の注文もあったが、板金加工で曲げテストや溶接テストだったり、色々あって余裕を見て例えば5個分だとして、この分が1個の注文分に加算される。

プレス機等々のジグは一旦セットすれば、通しで幾らでも出来るが、1個の注文の為にセット、調整、1発ペダルを踏んで、ジグ回収…

そんな事をやっているのでは、量産金型の意味がない。

ロット1000だとして、5個余裕を見ていれば、5/1000で、0.005づつ負担してもらえれたら良いから、量があった方が単価は安くなる。

 

ただしかし、行程づつの損失は其々の部門で起きるから、その価格は細かくやるならば、時価の様に安定はしない。という事になる。

もっぱら、今の工場はジグや金型をセットし直す事なく、専用の蹴飛ばしやらプレス機を用意しておいているかも知れない。

それにしたとて、維持代が各々の機械に掛かって、それはそれでコストがかかる事になるのである。

 

余分をとるのを嫌がる現代は、高コストでも数合わせで欲しいと言った具合か。