A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

壊れているのか

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紫グローのU19、逆向きはどれくらい漏れがあるのか確かめると、1000Vで1000メグだった。

放電が開始していないと逆向きにも流れ難いのかな。

AC信号を入れて出力を見ないと、これは不正確な測定値の様な気もしてきた。


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電源直のショート状態でプレートを焼いてガスが焼き切れるか実験。

50V600mA流れたから内部抵抗は83Ω。

発熱は結構あるが、電源がもうこれ以上の電流が流せない。

プレートも赤熱出来ない。

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30分様子見したが、変化はなかった。

安定的。

 

§ 

 

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逆向きの漏れの値に信頼性があるのか実験。

トランスの63Vを半波整流してその波形を確認する。

ダミーロードは150Ωだから、大凡270mA流れる。

予定より全体電圧ドロップが大きく放電が浅くなったが、紫にプレート内全体が光っているから、これで良しとする。

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漏れがあれば、下の波形が飛び出る事になるが、観測時点では問題なかった。

綺麗に整流出来ていた。

この波形を見ると、別段壊れている訳ではない様だ。

ただアンプに挿すとハムは増すという不思議。

 

もしかすると、両波整流、双方のバランスが悪すぎて、片側の電圧レギュレーションが上がっている可能性があるかな。

 

そう思ってもう片方の内部抵抗を調べると、50V260mAだったから、192Ω。

倍以上内部抵抗が高いから、こちらの方が内部抵抗によって出力電圧は低くなる。

よって、放電していた方が、やはり内部抵抗が下がって効率良くなっている。

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aが放電している側で、bが放電しない正常品とすれば、その和は凸凹になり、僅かの波打ちがハムとして聞こえるのだと思われる。

これは元から、その様な気があったから、多分僅かずつ放電が大きくなっているのではないかと推測。要は内部抵抗が下がって来ている。

通常は、内部抵抗が上がって行って壊れるが、これは逆パターンで、内部抵抗が異常放電によって電流が流れ易くなる方向へ倒れて来ている。

従って、最終は逆向き漏れを起こす様になって完全なる不良品になる事と推測。

電流が流れなくなる事はないと思う。

 

増幅管であれば、g1で制御が効かない状態で電流が流れ易くなっている。

それを考えると、そういう増幅管は、整流管に使うとかなり内部抵抗の低い、UX-83に近い様な球になっている可能性が高い。

良いのか悪いのか、何とも言えないが、効率の悪くなったサイラトロンを整流管に使う様に、ガスの出た球は整流管にして最後迄使ってやるのが、もしかすると良いのかも分からない。