GE 7625を使ったフォノアンプを組んでみる。
1cm程のこの石みたいな小さな豆球が1個単価が給料1ヶ月分もするとは思えないが、戦闘機に使われる用途となれば、納得なのかも知れないが、ハイエンドで売られているフォノアンプ並みに球コストだけで掛かってしまうという極めて“だいぶやべー”球を使って究極の静けさを引き出してみる事にする。
とにかく、丈夫さ耐久性はデータシート半分を占領する程記載があったから、今回はソケットに乗せたが、戦闘機に実装されていた時は直接ハンダしていたのではないかと推測。
要は壊れない事と考えられる。
壊れた場合はユニットごと交換か、機材入れ替えか分からないが、いざと言う時に壊れては困る代物には変わりないから、超がつく程に丈夫な設計なハズだ。
7625は丈夫過ぎて、ヒーターの光も漏れず熱くなるだけだから、ヒカリのエッセンスに整流管は1007を選択。
こちらは車載ラジオ向けの小型管で、フィラメントはあるが、イオン点火が可能な為、フィラメントの加熱は不要という優れもの。
然し乍ら、動作中、風防にプローブを近付けるとスパイクノイズらしき棘が上がって来るから、シールドをしている意味がかなりある様だ。
そりゃメーカーも無意味にシールドを被せるコストを掛けないよなぁ(^ω^;;)
といった事で、シールドを加工して頭丸が出る様にしたが、この部分がノイズを放つから、ちょっと意味が半減かな(^^;;
フルゲインで300mV程ハムが出ていたから、これをどうにか追いやりたい。
更に、アルテックのEQでやってみたかったが、時定数通りのCRが手持ち無くて、仕方なし、トーレンスのEQ時定数に変更。
B+のドロップ用と平滑Cを追加して蓋が閉まらなくなった(^^;;
良ければ整頓して詰める事に...
結果は最良。
電源が入っているか分からない程静か。
ヒーターは全てAC点火。ハムバランサは入れているが。
それとフルゲインでS/N具合を見ていたが、1/3もVRを上げたら相当の音量が得られて、小信号MCでも問題なさそうだ。
MCヘッドアンプを作るならば、7625は最適。
ただ、小さい割にかなり発熱する。シャーシが割と熱くなる。
S/Nの良さは石のアンプの様。
球とは思えない程静かで、マイクロホニックも無い。
むしろ5670でバッファ掛けた分のノイズの方が、1段なのに大きい様な印象すらある。
高価ではあるが、こんな最高の代物を寝かしておくのは勿体ない。
これでも普通以上に静かだが、もっと極めた物を試作してみる。