A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

PCL86 / 14GW8

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某アンプキット屋が不良で出した14GW8を貰いました。ムラードの新品。

曰く、3極部のエミッションが足りないらしく、左右でレベルが合わないから不良としたそうである。

どうやらチューブチェッカーは持ち合わせていない様子。

アンプに挿して、出音で検査している様だ。

まぁそんな事だから、ヒーターもカソード活性化方法も知らないのであろう。

 

結論から言えば、確かにエミッションは足らなかったが、12V点火をどうもしているらしく、これではカソードがフォーミングされない。

14Vでも遅いが、25Vでgm規定値の1200に達する迄熱して、offにして冷ます。

これで大体gmは900か1000辺りに迄上がって来るから、エミゲン不良ではない。

直熱管以外は、定格でヒーターを温めて使うか、低ければ、時々チェッカーでカソード活性化してやらないと、エミゲンになる。

労わってヒーター電圧を落としているならば、それはかなり無駄にしていると考える。

昔、ブラウン管のテレビが10年20年使えた様に、ブラウン管のヒーターが切れる事は、そう稀である。

使い方を誤っていれば、即壊れるのは一般的に考えても普通であるが、定格を守っていれば、そう滅多ダメにならない。

思っている以上に丈夫なのである。

 

さて、かなりの数があるからAB1ppでも組んでみようか。

内容は6BM8らしい雰囲気であろう。

かなり発振し易そうであるが、ゲインを落とせば良いだろう。