A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

謎の水銀球 JRC WJ6

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今日出社したら、社長が不思議な球があると。研究課題にくれた。

日本無線 JRCの旧工場に残っていた物を、一括で買った時に1個あったらしい。

古いカタログにもこの型番は記載がなく、定めしJRCで作っていたセットの一部としたもので、一般販売はしなかった物ではないのかという結論になったが、本当の所はどうなのか不明。

元箱もあるが、WJ-6と書かれている以外は特にない。

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大きさは832風。

水銀がバチャバチャ、ガチャガチャと重さを感じる程入っている。

振ると結構派手な金属がガラスに当たる音がして、普通の水とは違うという事がよく分かる。

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3つの端子は其々絶縁されていて、導通は無い。

1kVを印加し、何か起こるかとやったが、平温では特に何も起こらず、振った瞬時にショート(?)を起こす様な現象を発見する。

そこで、水銀を蒸発させて、管内に水銀を飛ばしてみる事にした。

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アルコールランプで下部を適度に温めて、水銀を幾らか蒸発させる事が出来た。

その状態で高圧を印加、振ってみると青く放電が見られた。
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管内部は3つの端子が其々絶縁状態にあるが、中央に配置された、ネズミ色の球は、どうやら導電帯の様である。

初めは、この球内部に温度上昇と共に、水銀が入って行くのかと思ったが、そうではない様子。

最下部の端子は皿の様になっていて、僅かなクリアランスで球には接触はしていない。

 

 

色々と考えたのだが、振って放電が起きる具合からみると、どうも水銀避雷器なのではないかと推測。

水銀リレーや水銀スイッチの部類、サーマル系の温度スイッチかとも考えたが、アンテナの避雷器であれば、こんな様な形をしているかも知れない?

あくまでも推測の域であるが。

 

もし存知の方がいらっしゃれば是非何をするものなのか教えて頂きたい次第であります。