組み上がったから通電してみた。
定電圧放電管を使っているから、ボルトスライダーで上げると突如と電圧が掛かる様なそんな動作になるから、結局徐々には上げられない。
バイアスが計算通りにならず、電流が多く流れて、Bに挟んだ抵抗から煙が上がる。
Bが電流を食ってしまうと、-Cを作っている電圧も下がって、全体電圧が下がって、幾ら定電圧放電管を使って安定させても、バランスが悪い事が見えてきたから抵抗値変更。
2E24は直熱管だから、そんなに熱くならないのかと思ったが、117N7レベルに熱くなって袴が金属だから、更に熱く感じる。
逆さで作業すると、シャーシが結構な熱になる。
それと、ハムが盛大で、CTがあるが、干渉しないようにしているから、実質はセンターにならないから、これが影響しているのかも知れない。
そこでフィラメントを半波整流してみたが、カソードCTには20mVの残リプルが見える。
かなり静かにはなったが、それでも気になるレベル。
全波に変更しても改善が無いようならば、2E26へ変更するか検討。
S.P outと比べるとソックリ出力されている感じで、100mV出ているから、5倍されている。
両波整流に変えてフィラメント電圧を見ると15Vに上がって、転がっていた0.22Ωを入れて電流を見てみると3Aだったから、1.5Ωでどうなるか見ると、12.3Vになって都合が良い。
しかし、9W流れるのに5Wのセメントを試しに使ったから、早くもセメントが膨らみ出して、煙が上がる。
10W以上欲しいが、そう都合良く持ち合わせていなかったが、1.5Ωが何本か有ったから、それを抱き合わせて20Wとした。
触って熱いけど、2E24と良い勝負。
これにてハムは消えた。
上はCTを見たところ。
10mVスケールで5mV程か、ホワイトかのノイズが見えるが、脈動は無くなった。
-Cは8V程度と低くてB電流が流れてしまって上手くないから、定電圧放電管に電流を幾らか増やし流し、-20V得られる様になった。
合計50mAになった。
平滑1段目で1000μF入れたから、整流管保護抵抗を入れているが、ドロップで結構な熱になるから、更にパラった。
B電圧は300V。
増幅部の簡易回路図
電源部の簡易図
普通、出力トランスはトッププレートであっても、シャーシ下へ一回潜ってから、外へ出て来るが、それではトッププレートの真空管としての設計が無駄になってしまう。
トッププレートになっている設計理由は、ソケットへPGKが出ていると発振を起こすからであって、わざわざ頭へ出しているのに、それを敢えて近くへ寄せるのは宜しくない。
だがしかし、HFでは問題になるが、AFであれば、シャーシ下へ回そうが何しようが、別段注意する事はないが、無駄に長く線を引き回すよりかは、短距離で完結した方が良いのは間違えない。
という事で工場さんに設計図を渡し、トッププレート用の、今回はプッシュプルの出力トランスを誂えて貰った次第である。
一般市販品ではないから、引き出しタップの出入りも変わった仕様になっている。
引き出し線も支給品で誂えてもらう事も可能である。
Ep1200Vの時は、シリコンシースの高耐圧線でやってもらった事もある。
2E24はガラスへ青く電子グローが出ていて、元気が良い。
SGの定電圧放電管とccc.用で放電電圧が異なるから、封入のガスも違い、色違いに。
手前がキセノン、奥がネオン。
Tube Locations.
気になる音の方であるが、固定バイアスだから、連続大出力で鳴らしても、バイアスが深い方に倒れてクリップし出すという事もなく、安定的。
最大出力が幾らか見ていないが、先日修繕を請け負った6L6のアンプと大凡同じかそれ以上は出ている。
歪の限度確認が聞いて難しいレベルだった。爆音過ぎて(笑)
となると、片ch20W位はあるか。
かなりの大音量である。
3階でテストで鳴らして、1階のトイレでドンドコ音が聞こえてた。外へ結構漏れ出ている。
データシート上では、40Wとあるから、ピークは其れ位出せるかなと。
ただ、電源トランスがステレオにしては小さいから、大きいケミコンでカバーしているが、40W連続は流石に重荷であろうから、連続は無理であろうが、ステレオ40Wもあれば、アパート、マンション、密集住宅街で使えば苦情が来る事間違いなしのパワーの持ち主である。
しかしまぁ、そんな大出力なんて不要と思うだろうが、これは一番茶と同じで、小さい音で聞いた時に、一番良い上澄みだけを楽しもうというモノで、大抵は3Wもあれば十分であるが、マージンが多ければ多い程に、歪率も下げられるという。
トッププレートの球は人気がないが、私の好きな807は結構タフな球で、多少の無理も聞き入れてくれる余裕のある球で、6L6や6CA7を使うならば、807の方が壊れ難いしパワーがある音がする。
元来、引き出し線はソケット下へ出す電球と同じデザインが多いが、トッププレートにする事で、プレートの絶縁が向上する。
ちょうどブラウン管のアノードと同じく、ビームネックからは離した位置に付ける事で、数十kVの高圧を印加してもグリッドやカソードに干渉が無いように設計されている。
この様に、トッププレートの場合は高圧絶縁が非常に良いから、AB2で大出力運転時にも絶縁破壊を起こしてバチバチとやる事はない。
特に出力は、逆起電力で倍の電圧が瞬間で起きている。
まぁその良さを知らずミテクレだけで、良し悪しを決めている様な人が多いから、出回る時は安くて有難いのであるが(笑)
音の質は、NFBは無であるが、文句無いHiFi。
6ZP1と比べると、2E24は馬力がある為か、ゆったりはしていない。
少し硬いスタジオモニタっ気のある様な雰囲気。
やれば出来る子、トッププレートの球らしい感じ。
締まりが効いた低域。
3BA6でフワッとさせるかと思ったが、3BE6でカソードフォロアにして押しているからか、安定感は良い。
小さい音の時でも大きくてもレスポンスはどちらも良い。
問題はシャーシが小さ過ぎたか(笑)
こんなにも熱が出る球とは思わなかったから、密集させてコンパクトに仕上げてしまったから、シャーシもトランスもアツアツ(^ω^;;)
この温まり感は昔のレシーバーアンプだなこりゃw
でも出音は満足。暫し遊んだら欲しい方に...
と、書くと似た様な問い合わせが殺到して対応が大変なので先に書いておきます(笑)
値段は決めてないので、希望を添えてメール下さい。
売却済