A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2024/03/19

全くもう、私のミスである。

電源スイッチが無いと騒いだが、内部配線を辿って行き着いた先の隠し扉の中にスイッチがあった。

全く恥ずかしい話である(#^.^#)

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ヘッドホン出力以外の表記はなく、まさかこのプラグの穴に指を突っ込んで開けるとは思わなかった。

流石Σ。やる事が違うが、少し昔懐かしい記憶を辿ると、某FM放送局の卓、CDドライブ、あの辺りの割と新しい機材は、右下の隠れ扉か、一段深くなった部分にヒューズと電源スイッチが有った事を思い出したのである。

確かTascamは黒の押しボタン。

そうかそうか。局の業務用はこのスタイルが一般的なんだ。

それよりか、ひと昔前のテープレコーダやディスクトランスクリプションは、天板にガードの付いたスイッチが見えているものが多かった。サイドウッドだったりする時代の。主にDENON(笑)

それよりも昔の機材になると、Rのついた鉄板で、グレーか青鼠色。あれは右側にブレーカーみたいな大きさの電源スイッチだった様な記憶。多分あれは東通工。

それよりも昔の緑色のテレコは裏にブレーカーみたいな大きさだったか、手前のドアを開けて、箱の中に電源ボックスがあるタイプのもあった記憶。これは相当古い。

NHK研究所にデンオンがモニタを納めていた時代かも。

まぁ良いや(^ω^;;)

 

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電源1つ見つけるのに裏蓋を開けたけれども、凄く良く出来ていて、Tascamの民生用とは違って詰まってる。

かなり重量ある理由が良く分かる。

壊れた場合は、ch毎にユニットを引き抜ける構造で、手入れは合理的に素早く済ませられる様にしていると見受けられる。

逆に、それ以外を確認するのに分解をしようとすると、構造が複雑で簡単には事が運ばない。

下段のXLRがどの回路へ行っているのか隙間から確認すると、Masterの回路の方へ入っていて、各chの基板へは線は行っていない。

おそらく、各chの基板を引っこ抜いた時に線をハンダして1ch毎にやらない様にしていると思う。

という事は、入力信号をドライバで受けた後のダイレクトアウトの出力の可能性が濃厚と見受けられる。

あとで信号を入れて600Ω信号か、入力側と絶縁された信号が出ているのか、フェーダーの後なのか、EQの後なのかを確かめる。

ダイレクトアウトであれば、基本はバッファを出た後の無加工の信号が取り出せるはずである。

もしも個別モニタ出力であれば、EQ、フェーダーを通った後にバッファに入った後の出力が出て来ている事になるであろう。
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トランスは6個で、masterのPAN用か、出力と思われる。

各chには、パワートランジスタが2つ見えたから、これらの出力は電子出力となるであろう。

ダイレクトアウトもおそらく電子出力。

トランス入力、出力は、これよりも昔の機材で、もしかするとフルバランス回路ではなく、バランスをアンバランスに変換して内部で増幅、最終的にまたバランスに戻して出力している機材もあったかも知れないが、これは手抜きである。国内の製品では、古くはあった可能性は十分考えられる。

アルテックの古い機材はトランスが入っていてもフルバランスの回路になっているから、これは優れているやり方であると言える。

昔は何故トランス入力だったのか、今は何故トランス入力ではないのか、色々考えてみると、機材間の電位差による干渉を避ける為と考えるのが妥当だろうか?

シャーシアースを浮かす事が出来る業務用機材は昔のには多く、そう言った機材はアースとボディアースが別に端子へ出ている。

Western Electric、Telefnken、Klangfilmの機材はその様になっているのを見ているが、通常では、どちらもショートさせて使わないとノイズが入って使い物にならない。

逆にショートさせるとノイズになるスタジオなり、映画館があるのだとすれば、アースを変えるとか、機材同士はアースで、ボディアースは建物へ接地という使い方もあるのかも知れない。

そういった現場に私は巡り会った事がないが、ステージで球のギターアンプと有線マイクロホンを触ったら、ドンと強い静電気の強い様な、常時チクチクとしたショックを受けた事がある。

これは2階のミキシングコンソールと、ギターアンプとで、互いの機材のアース電位が異なっているから感電したのである。

ギターアンプは特に、0.1mfdでACとシャーシを落としている物があって、電流は僅かなものであるが、AC100Vがシャーシに来ているのと同じになる。

電源トランスの静電効果もあるし、例えば0.1mfdでシャーシに落としたアンプを10台集めて、シャーシアースを共にさせると、それはパラレルに0.1mfdが10個並んだのと同じになるから、1mfdになる。

そうなってくると、微量の電流ではなくなって来て、痛みを伴うレベルに達してしまう事もあるから、このコンデンサによるノイズキラーの交流結合は、良い場合と良くない場合がある。

多分、今はそういった危険が起こる可能性を考えて、その様な構造のギターアンプは少ないと思う。古い場合は、コンデンサを交換していないと更に漏電が多く起きるから危険である。

 

話は逸れたが、横に立てた状態で研究所の机に乗るかも知れないと思って、また片付けている。

長らく待たせて申し訳ない。