A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

50pp 続き

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配線流れを考えてとやっていて不注意で割ってしまう。

よくよく思い出すと、毎度この行程で割っている気がする。

位置決め、位置出しに不安定でも空気配置の具合を見る必要がある。

その辺りの時にやってしまう。

物が当たって割ることの率はダントツで高い気が…全く参る…。
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ここまでやって頓挫は部が悪いから進める。

シャーシには、その大半をトランスが占めていて、大容量のコンデンサ Cの代わりに、トランス Lを大きくして、小さいC容量でも十分物になっていた時代に逆行。

もっぱら、ケミカルのコンデンサを使った方が安価で済む。

世の中は何でも、技術が完熟し始めると、後は如何に手を抜いて低コストにするかしかなく、そうなると、熟れて腐る。

安物が多く出回って、完熟前の技術があまりにも古くて、技術書も受け継ぎもされていない。

そうなると数少ない残っている物を分解するなりして技術を得る他、再度研究する他ないが、当時の研究は、国が後ろに居て、膨大な予算でやっているから今に真似出来ないのは言うまでもなく。

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結局、トランスなる物は、球半分、銅半分という具合に力率的に、折半した形になる。

負担も1サイクルに於いて、半々と言える。

電流を流そうと球が半サイクルを担い、0に戻ると次に銅が逆起電力によって、半サイクルを生み出す。

であるから、Ep450の電圧が印加されていて、これを0V近く迄、球が電流に置き換えたとすると、450vへ戻った途端に、銅が逆起電力を起こして、450vをミラーにしたかの様に電圧が出て、その瞬間は900v近くになるという事である。

無負荷運転をさせると、倍以上の逆起電力が起きて、絶縁破壊を起こす場合がある。

6L6ppで無負荷で運転させると2kV以上軽く出るのはやった事がある。

 

それで、今一般的な抵抗結合というのは、CRであって、Reで電圧を落として、その落とした部分を起点に0vから最大供給電圧迄振るから、1サイクルの全てを球が負担し、その変化をCでAC成分を抽出している。

インピーダンス負荷は球が担って、負荷抵抗Rlによって電流供給度合いは決まる。

100k、220k、大きくなれば当然電流は少なく、インピーダンスは高いし、馬力もなくなる。

周波数特性的には綺麗だが、力がない。

球の本領は発揮しにくい。

 

だから、トランスの様な馬力を求めて、バッファを設けるが、この球は増幅をしない所か、減衰する。

この動作曲線は、本来の動作曲線とは異なっていて、カソードの電圧が100vであれば、100vの信号近くはインピーダンスを低く取り出せる。

しかしながら、昔は増幅しないで使う使い方を嫌ったもので、業務用位にしか採用していない。

また、球の値段を考えるならば、トランスを自社で巻いている場合は作ってしまう場合もあった様子である。

特にラジオで多量に出回った42、6AQ5は安く手に入った為か、これをバッファにしているセットは業務用に多い様に見受けられる。