A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2023/05/05

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止まってしまって、時間合わせをした時に運針方向へ抵抗があり、後退させると抵抗がなくなり、回せる様になったが、時報が合わなくなった。という。

調べると確かに数が合わない。

これは長針をグルグルと回しても時報は自動で合う方式であるから、一旦、解体して歯車を抜いて、時報の数取と合う位置に入れ直し。

結構シビアであるが、歯飛びする様な構造でもないから、何故噛み合いが変わったのか疑問。

 

長針が運針の方向に進まなくなる原因も探ると、時報の機構の歯車が数取に噛み合い、その時に長針を回そうとすると抵抗がある様である。

要は、グルグルと回しても数は合うが、噛み合っている時に00時なり30の位置前後へ来ると、回せなくなり、それ以上に回すと歯車のホゾ車側が空転する様である。

思い返すと、フランス製の物も、時報を巻かずに止めておき時計側だけ動かして使っていると、稀に引っかかって運針しなくなる事があった。

時報が完全に停止位置にて動かないのであれば問題は起きないが、中途半端に動いて止まっている場合に、それは起きる。

これはどうしようにも構造的に致し方ないから、再調整で解決。

 

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テンプの受け石は交換して具合が良いが、ヒゲが若干動いたのか、何かの拍子に止まる。アンクルからは外れて、90°以上行った所である。

振動を与えても動き出す事はなく、完全に定着してしまう様な具合である。

これも向きを色々やって再発しない事を確認しながら再調整。

ヒゲがテンワに擦っている様には見えないが、問題が何某かある可能性がある。

しばし様子見する