A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

Appleのイヤスピーカー

出張修理の帰りに駅のエスカレーターで引き摺られていたライトニング イヤホンを発見。

白いから目立つし、踏まれているのを見ると、勿体無いという事もあるし、豊かな世の中のだなと思う節がある。

まぁまぁ、流行病もあるし、耳にするモノでもあるから、拾わない方が良い世の中かも知れないけれどもね。

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どの位、引き摺られていたのか分からないが、ケーブル シースの損傷1箇所、他、グリースなのか、黒くなっている箇所がある。

全体に大きく破損はなく、其の儘使えそうな雰囲気。
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でもまぁかなりバリが出る程に傷になっているから、研究用に解剖。

コーン紙と言う様に、まさかの紙のコーンで、それも硬く、ドームになっている。

エッジはゴムの様に伸びる素材の樹脂である。

ダンピングは極めて高い。

内側にはグレーのリフレクターの様な物が付いていて、空気穴迄の距離をとる為のホーン、乃至イコライザー、バスレフポートの可能性も考えられる。

紙は和紙の様で、硬く繊維質。

触るとカサカサと良い音がする。

紙厚は0.06mmあった。

VCは0.04mmのコイルが中空ボビンで高く巻かれ、2層である。

アルテックのVCと同じである。

マグネットはネオジウムであろうと推測。

ギャップは広く、アメリカンなスタイル。

 

物は試しに試聴してみた。

ドンシャリであるが、低い方は、昔じゃ考えられない程に豊か。

中抜けした独特の軽さがある音に思えたが、まぁまぁこの小ささで、良くやっている。流石である。

 

とりあえずはライトニング端子が欲しいから、ミニフォンジャック変換に。

もう1本はRCA端子で出そう。