A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

面白い現象

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PT15の様子見で終段だけ組んで試験してみた。

B+が幾ら出るのか、-Cは適当かを調べる為でもある。完全に組んでから、ちょこちょこ改修するのは特定が難しくなる場合があるから、1段ずつ様子見しながら組み立てる。

実験は単段ではやったが、実機では初である。

電源トランスも異なるから、どう出るか計算機だけでは予測不可能。

 

まずはボルトスライダーで50V迄上げて様子見。

Aも定格の半分、Bは110V。Ikは2本70mAで、ステレオで140mA。

この時g3、サプレッサを浮かしていたのだが、これがかなり敏感で、触るとハムが物凄い。

Bアースもしていなかった事もあって、盛大なハム。

クリップで何処を落とすと具合良いか確認したがハムレベルが下がらない。

ハムバランサも役立たない。

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B+のリプルを見ると2Vx10だから60Vの山がある。

15:1のOPTを通しても4Vは出る計算。ppだから打ち消しには働くからもっと小さくなる。

OS51で実験した時は、確かこれくらいかもっと有っても静かだったのだけどなぁ。

特別だったのかなと思っていたが、スピーカーを外すと安定していない。

OPTがガリガリ鳴っている。

おかしいなぁ。

調べるとP1に対してSg2を繋いでいる事が発覚。正帰還で局部発振になってしまっていた。

磁気テープのヘッドを繋いで録音したら良い音で録音出来たかもしれない(笑)

P1にSg1に変更して発振のない事を確認。

※スピーカー負荷無しで鳴らすと1000V以上が終段のプレートへ出る可能性あり。危険なので真似しない様に。

ただ、スピーカーを外して発振する様なアンプは不安定なのは間違えなく、誤配線か設計ミスの可能性あり。面白い音がしそう。

 

それでもハムは止まらない。

まぁ良いや。とりあえず電燈線電圧を定格迄上げてみる事にした。

面白い。

60V迄はハムがグーンと上がって来るが、70Vを超えた辺りから、スーッと静かになって行く。

傍熱型の場合は定格よりも低いヒーター電圧の方がハムもノイズも減るが、直熱型の場合は定格でフィラメントを点火しないとハムが止まらないらしい。

へぇ。知らなかった(笑)また一つ勉強になった。

80V程でB333VでIk100mA、1本50mAだから、小さい信号ならばA級。大きくなるとB2級。

B2押しは、ドライブが無いとお試しの1:2のトランスでは酷。

100V定格でB398V Ik133mAだから@66mA程。-C33V最大だから、-60V位迄は上がる様にしたい所。改修する。

ハムはやや残っているが、ハムバランサでも修正が効かない。

フィラメントの±反転も試してみる。