A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

IM-11888を他のP.Uで使う

先日作ったレプリカMI-11888。

Shure M44-7に使ってみると、低域しか出ず、ハイが何処に行ったのかという位聞こえない。

コントロール部で、ハイを最大にブーストしても、抵抗ノイズの“シー”音しかブーストが掛からない。

元々、RCA MI-11874専用のイコライザであるから、上手くないのも訳ない。

インピーダンスは250Ωだったと思う。

昔はMC、MMとは言わず、“Mag”で通用したが、今でいうMC型である。

どちらにしても、構造は殆ど同じである。

高出力型のMCもあるし、低出力のMMもあるが、大抵MMの方が出力が大きいのが多い。

要はマグネチック型である。昔はX-Talと言ってクリスタル型のロッシェル塩P.Uや、セラミック型、高周波バイアスを掛けるゼニス方式(COBRAがそれ)、コンデンサ型、光学型、他にも色々あるかと思うが、その区別用だった。

話は戻って、割りかし高インピーダンスのM44-7では上手くない。であれば、MC昇圧トランスを逆さに使ってみる事にした。

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DenonAU-300LCである。

逆さに使う人は、そう居ないと思うが、20k:100Ω位にはなると思う。

これで鳴るはずで、カーブ特性は30Ω出しでPC上で確認した所、RIAAにかなり似た特性だった。(データシートにはNABになっている)

低域の先端を0dBとし、1kcのポイントが-20dBであり、10kcのポイントが-35dBである。

聞いてみると、かなり其れらしい音で鳴る様になった。

しかしながら、ゲインがトランスを通す事で落ちるから効率が悪い。

MI-11874を使う場合には都合が良いが、それ以外は似たインピーダンスのP.U乃至、それ以下の物でないと合ったカーブにならないというのが結論である。