A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

初段選びと定電流管探し

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発送とが有ったから出勤。

その時に、6SK7があるかなと探して。

結局、売り場にはメタルしかなくて、シールドがされているから、ノイズ面では有利なのだけども、ガラスの方が見えて良いなーと。

特に増幅させて使う訳でもないし、安定に電流を流すだけに使うだけの、カソードミラーにしたいだけだから、特に音には大きく影響を与えるとも思い難い。

ただ、特性にウネリが生じていると、安定して電流を流し続けるという仕事に支障が出るから、音も変になる事間違えない。

更に定電流回路を組むには、純然たるペントードでなくてはならないから、g3がカソードへ結んだ簡略式ペントードでは使い物にならないという、少々難しい部門なのである。

こればかりは、どの球でも良いやとは出来ないし、制限が多い。

不適当で良ければ、何でも良いのであるが、ここが真っ当でないと、全体に影響を来すから、少しケチってもイイカゲンでも大丈夫な所、ケチったりイイカゲンがダメな所で、キッパリ分けてやらないとならない。曰く、勘が悪い人がやるとその境い目の判断が誤って不良品を作る可能性があるからやるなと(笑)

ある程度やり込んで、熟して来たら徐々にやっても良いかの勘が分かればやっても良いとか。懐かしいですなぁ(笑)

 

あれこれ探していたら、社長が奥からガラガラと引っ張り出して来てくれて。

その中に、ガラスの6SK7、6AC7、6SD7、6SH7、6SJ7がゴロゴロ。

他にも種類があったが、お目当は有った。

印字が薄い、乃至消えているから出さなかったらしいが、欲しい人がそうそう現れる球じゃないから、全部宜しくという事に(笑)

 

テストすると1本破損を除いて全てGoodだった。gm直読みで測定している。

6SK7、6AC7、6SD7、6SH7、6SJ7、どれも似た様な特性である。

ピンアサインはどれも同じ。

バイアスの可変だけで同時に測れる。

型番の消えた球も、バイアスを変化させてみて、近似のgmを示せば、それに当てても問題なかろう。

 

815ppの初段は、データシートを見て6SQ7でも40V程度が尖頭最大出力であるらしいから、ハイμだからといっても100V位得られるかというとそうではないから、結局安定の6SL7にする事に。

SL7でも尖頭出力は60V程度だから、815をAB2で動かすには、ギリである。

2A3に於いては、10W出すのに156Vもスイングさせなければならない。

大抵は、56か76で、1:3低周波トランスを通して2A3をドライブしてやる訳である。

昔は低周波トランスはラヂオにも使っていたし、入手には困らなかったと思うが、今は何でも高いから、トランスを極力使わない方法を考えたい次第である。