A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2019/04/08

アンプ製作に ひと段落したので、床に撒いた儘になっている電線屑だとか、リードの切り屑を掃除せねばと床を掃いていると、目に付く転がした儘のサンスイ アンプ。

 

BGMに鳴らしていた事もあって、通電しているが、各所の電圧を見るのにも都合が良い。

バラしてみる。

※ネジを転がして中に入り込むとショートの場合もあるからオススメしない。

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テレビレベルに密集している。

流れ作業で、女工さんがやっていたかと想像すると、まぁよく出来たものだ。

平成生まれなもので、その時代を知らないけど(^ω^;;)
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開けてみると、不良箇所があった様だ(^^;;

確認して通電しないと危ないが、、、12AX7のヒーターハムバランサだった。

接触不良でパスした様だ。

戻してみると確かにハムが盛大に乗ってきて、レコードが聞けたもんじゃない程の音量である。

カーボン板のカシメ不良であろうが、フォノを使う気がしないので、良しとした。

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12AX7を5.5V点火している。

昔の記述にあった様な気もするが、ノイズ避けの対策だろう。面白い。

ただ、電圧が低いと増幅率も落ちるから、そこはどうなんだろう。

フォノ段はシビアだから中々難しい所に思うのだが。

ps:12AX7はマルTの選別品が刺さってた。


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カソードバイパスを試しに切ってみる。

かなり音が萎んだから、コンデンサとしては生きている様だ。

ハンダを当てると接触不良な音がしたから、クラックかであろうか。

ちなみに、高圧の端子を触っても、シャーシに触れていなければ感電しない(笑)

とまぁ、危ないやり方なので、電源は切って作業されるべきであって(^^;;

ハンダが垂れてショートすると、溶けたハンダが勢い増して四方に飛んで来るから要注意。

でも試作の時って、こんな感じになるもので(^^;;

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前に部品をどっさり貰った分があったので、そこから引っ張り出して交換した。

幾分マシな音の質にはなったが、やはり出力が得られない。

280Vで50mA、6BQ5が食っているから、14Wの計算になるから、1/3位の5W位は出そうな気はしたのだが、1Wが限度という様な歪み方。

ドライブの6AQ8のカソード デカップリングも変えると、ゲインが増したが、やはり歪感は同じ様。

更にその前段へ行って、トーンコントロールが挟まっている、同じく6AQ8のディカップリングを交換してみたが、ゲインが増した程度で変化無し。

ゲインが増した理由は、30μFから100μFに変えたからであろう。

低域の安定感は良くなった様に思うが、前の軽はずみする様なヴィンテージサウンドもまた良い感じだったが。

結局の所、電源のケミコンが怪しく思うが、電源を切った時の残音時間が結構長いし、ハムが出ていないから、お亡くなりにはなっていない。

リークが多ければ残音は無くなるし、ハムが増えれば容量抜け。

ただ、古いから無理させるとパンクするかも。

電圧を上げてフォーミングしてやれば、出力をもっと得られるかも知れないが、それなら潔く新しい物へ交換した方が安全の為にも良かろう気はする(^^;;

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ラジオ段、6BE6、6BA6

フォノ段、12AX7

TC/パワー段 6AQ8、6BQ5

 

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6BQ5シングルと言えば、上の寫眞 右のトリオ W-10 と同じであるが、こちらはドライブが6BA6で6BQ5を押している。

200mVもあれば、フルスイングするゲインで、TCはNFBに挟んだローブーストのみ、ハイカットのみの安い構成だが、出力は片ch7W出る。

 

w-10の方が少し新しいモデルで、AM-AMステレオ時代で近似であるが、FM-AMステレオだから、サンスイよりか少しだけ新しい。

と言っても、昭和30-33年代には違いない。