A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

電器屋

今日は電器屋仕事。

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ダイソンの掃除機が動かなくなった。直してくれ。という具合。

以前に水気(?)を吸ってモーターのセンサーが反応したのか、動かなくなったのを修理した事がある。それが何年前だったか忘れたが、10年位動いている様に思う。

今回はアウトレットプラグを触ると、ジィジィと音がしたから、接続が逝ったらしい。

分解してみると水没させたのか緑青が凄い事になっている。

まさか、使って熱くなり、冷えた時に水滴が付くなんて事は無いと思う。

ネジも緩んでいた。
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毛細管現象で中まで吸い込んでいる。ある程度切断して問題の無い場所を使う。

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接触面を拭って戻して完成。

 

 

 

ケーブルの毛細管現象は案外見落とされるケースが多くて、屋外の配電盤内部が濡れるという問題が発生し、修繕に向かった時は、新幹線のトンネル内という事もあって、強烈な風圧が扉の隙間から水滴を押し入れていると先方から指摘されたが、戸の問題でもケーブルパッキンの問題でもなく、トンネルの外から引き込んでいる長い電線の末端処理が不適切な事により、雨水がシースを伝って、ちょうどホースで水を汲んでいる様な状態になっていたのが問題であって、配電盤の密閉性はかなり良い物だった。設置から数年掛かりで水がある事もあれば、数ヶ月である事もあるとの話だった。

これ如何に盤屋を責め立てられても、直し様も解決にもならず。

全く御門違いな検討をしている。

点検整備のプロでも、そういう事はある。というか、案外何も知らないが、プライドは高くて面倒な人は多い。

国鉄は緩い所は緩い業者を使っていても野放し。苦労するのは、そのまた下請け。

安く働いている下請けのペーペーが的確な指示するって変な話(笑)

初めは如何に説明しても聞く耳を持たない先方だが、ビニールテープで縛ったシースをナイフで割いて、外シースを剥いてやった途端に水が流れ出たのを見せたら、頑なに否定する先方も信じざるお得ない。

でもこれは実話。

それも私が呼ばれる迄、何年も盤を交換して対応していたり、部品を交換していたりしたそうだ。

全く解決にならない対応をしていたのも悪いが、どっちもどっちである。

というか、これを知らない配電業者は職業柄ナンセンスである。無知識。危険である。

この業者にアンテナを張らせたら家がビショビショになってしまうだろう。

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シースAから電線が出ているが、この電線はテープが巻いてあった。

勿論の事、電線も毛細管現象は起こす。

シースBは、シースAが出ている。

ここも線が3本出ていて、並行して走っているから、ここも覆わないと毛細管現象が起きる。

ここが無処理の儘、盤内に入れば、盤内が濡れるのは言うまでも無い。

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また難しいのは、3本束にして上からテープを巻いただけでは三角形の中に赤で示した4箇所の隙間が発生するから、ここからも十分吸い込む。

線同士を離して毛細管現象が起きない様にするか、パテかシリコーンでシールするかして処理するべきである。

尚、引き込み部は、下向きに施工するが、これでも吸い込むのである。

アンテナ線もシールドが細かく入って、毛細管現象を起こすから、自前でアンテナを立てている方は、一度点検された方が良いかも知れない。無線機を壊す前に。