A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

三菱テレビジョン 14T-700 (続)

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三菱のテレビ続編。

B平滑ケミカルのチューブラ、ブロックは交換。

1000pfオーダーのオイルコンは其の儘に、0.01μF〜のみ交換してみた。

容量が小さければ、漏電率も下がるかなと推測。

ボチボチ交換してみて通電してみたい。

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高圧の部分は不適当だと危ないからチェック。

キャップを外すと水平出力のトップも外れてしまう。

ハンダ不良で抜けただけだった。修理して使う。

マツダだったり、ダンパがTENだったり色々になっているから、交換している様子。

他はNECで揃っている。

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テレチューブもルーズベースで、ヒーターが怪しいからバラしてチェック。

ちなみに、イオントラップ無しのストレート電子銃であるから新型。十分古いが(笑)

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ハンダがそもそも引き出し線に乗っていない様子。

磨き直して、予備ハンダをしてベースを戻す。

戻す際に、接着剤も充填しておく。

これにて通電確認が出来る様になった。

ブラウン管の型式票が見当たらなかったが、クッションの下に緑の型式票の片切れが残っていて、色合いの具合から推測すると、八欧電機 ゼネラルの製造らしい感。

黄色と黒だったら日立。

白地に黒の抜き文字、文字内が薄緑であったら早川電機シャープ。

白地に青文字が入っていれば松下電器ナショナル。

白地に赤だったら東芝

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オイルコンが急にショートしてパンクするかも分からないから、ボルトスライダーを通して。

とは言っても多分パンクしないだろうと踏んで、80V程迄グルリと上げてしまったのだけども、静かにラスタ現る。

高圧のチーという発振音は100V付近で僅か聞こえたが、80V付近でもラスタが現るという事は、高圧の音がする筈だから、耳が幾分悪いのは改善がない様である。

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しかしながら、垂直が発振せず、垂直同期VRを回してみるとジャリジャリと僅か伸びるが、すぐに一本線になるから、オイルコンのリークが発振を妨げている事と推測。

水平は発振も高圧も出ているからとりあえずは良好と伺える。

輝度は十分に明るくなるから、CRTも良好。

オイルペーパーが問題である可能性が高いと見て良いと思われるが、球という可能性も考えられるから一応チェック。
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垂直に入る手前にあるビデオアンプと同期で使っている6AW8も並び手前にあるから、これも見てみると、随分使い倒したなぁというレベル(^ω^;;)

3極部は同期分離に使われているから、末期は映像同期が流れて不安定だったと思われ。
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5極部はビデオアンプ。

gmは6600欲しい所だが、2500程度しかない。

コントラストの効き悪い絵になっていたかも分からないが、良く動いていたモンだ。
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球を見てみる。

5極部セパレータ(プレート)が青く焼けた痕跡もある。

電子焼けも目立ち、かなりお疲れと見える。

セットに入れられたオリジナルかも知れない。NECで揃えてある様子。

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ナショナルのセービスマンバッグに当てがあった。

時価格1100円。昭和35年か40年位と思われ、今の価値にすると、大凡4500円位かな...大して高価でもないかな(^^;;
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一応テスト。新品が保たれGood。
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同期増幅と垂直発振の12BH7も凄いエミゲン。
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垂直出力の5AQ5は元気が良い。

AF出力で良くある6AQ5の5V管。

 

とりあえず、これで球は元気の良いので揃えた訳で、もしかすると発振するかも知れないと通電してみるも、やはりラスタ1本線だった。

回路的に不具合があるという事になるから、問題を探る。

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垂直発振出力の発振具合を見てみると1Vしか出ていない。

正常であれば400V程は出る。
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垂直同期のVRと垂直幅のVRを触ってみるとVRを動かした瞬間は発振が始まるが、VRが止まると発振が停止する。
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発振している時は400V近くピークで立ち上がっているから、発振が正常になれば出力部は問題ないと見受けられる。
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水平は1000V弱出ていて正常に発振している様子。

 

垂直発振の1000pfオーダーのオイルペーパーを交換してみるとする。