A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

パッシブEQの続き

PCのクオリティを改善して、フラットに来るようになったから、再度特性を見てみる。

高域で衰退が若干あるが、10k以上から-3dB程。

 

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オリジナルのクラークスタンの絶縁を全て見たところ、ペーパーのみ2MΩ程で、マイカは問題なかった。

上記の特性はNABセレクト時のもの。

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新規でコピーしたものも特性を見てみる。

オリジナルの時よりもゲインが大きくなった為に調整してしまったが、カーブ的には似ている。

大凡10dB掛かっている程で浅い様に見えるが、シュミレートでも、14dBだったから、こんな物なのかも知れない。

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レンジ幅の為に、カーブがキツく掛かっている様に見えるかも知れないが、引きで見たら、大差ないと思われるが、クロス部分の下がり方が、1kcで-14dBあるのに対して、実測は-6dB程と小さいから、負荷側に左右されるのか?

 

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ピカリングの1番を測定したもの。

大凡25dB程掛かっている。

マッキンやラファイエットのEQカーブを見ても大体40dBは掛かっているから、比べると浅いように見受けられるが、トーレンスは35dBで、低域がサッパリした様に聞こえる。

しかしながら、EQの後に入るTONE回路がセンターでも、カーブが掛かっていて、全体的に見てみると、結局40dB程になるのである。

マッキンやラファイエットの方が、EQを一部抜粋しただけの回路であれば、現代的な音の様に聞こえる。代わりにTONE回路がセンターでフラットに来るような回路設計になっている。

 

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GRAYのEQユニットは、誤配線があり、それを修繕したが、やはりフラットからデコードされず、カーブにならなかった。

どのセレクトでも低域は持ち上がらず、高域が若干変化する程度。(増幅が入っていないから、持ち上がるというよりかは、パス、スルーされないというのが正しいか)

ペーパーの絶縁がかなり悪いのか、他にも誤配線があるのか分からない。

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誤配線は、入力INの線が白で、SH、ケースアースは青線で、セレクターの方にも青の線で繋がり、シャーシへ落ちているのであるが、端子部分のSHは白線で僅か結線されてあり、どうやらセレクターに行く方は青、端子と本体アースは白にしているらしい。

何故ハンダを外したのか分からないが、入力の白線に合わせて、シャーシアースもここへハンダしたらしいのである。

端子側のシャーシには、入力INがシャーシへ落ちていて、更にGNDとSHが渡り線でショートしてあるから、互いのシャーシに信号の+と-が現れる事になり、シャーシアースを共通でとろうとするとショートになるというもの。

これで問題なく動いていたのか分からないが、修理をした(?)品物を買ったものだそう。

しかしまぁ、よく考えたら不自然な事は言うまでもないが、分かっていない人が触った事と考えられる。その場合は触らない方が良いが、カーブが得られないから修理しようと触ったのかも分からない。

結局ダメだから手放したのかも分からない。