A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

CTSの巻き線ボリューム断線を直してみる

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巻線切れの廃品を見つけて、貰えないかと問いたら、“ご自由に”という事だったから、貰っておいた。

曰く、前の大きい地震で、落下させてグチャになった機材で、試しに通電したら案の定回路もダメで、巻線が焼き切れて壊れたから、解体して廃棄しようとしていた所だったそう。

他にも、タップが折れて外れ、端子が切れて欠損し銅線が僅か出ている程度になってしまった電源トランスも1つ貰った。

断線していなければ、継ぎ合せたら使える。
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カシメをドリルでエグって外して、巻線部分を取り出した。

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焼き切れたというだけあって、ミテクレの範囲は僅かに見えるが、滑らせると結構分かる程に溝になってしまっているが、少し寄せてバリにならない程度に仕上げる。

電熱線と同じだから、ハンダは付かない。

撚り合わせかカシメであるが、カシメは大き過ぎだし、真っ赤にして使わないから、撚り合わせでも大丈夫だ。
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1k中、20Ω分途切れた。

それと、少し寄せたりしたから、隣同士が干渉している部分もある事と考えられる。

スライドさせても問題ないから、これにて完成。

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都合の良いリベットが無いからネジ止め。

 

捨てればゴミ、直せば元通り。

昔の日本人は、壊れても直そうという精神があったのに戦後、欧米化が進んで、捨てたものは拾わないという、豊かな時代に馴染みきってしまった様子。

私宅は昔から良い物1つ買いのタイプで、金はあるだけ使っちゃう様な状態だから、順番的に家と店が上位で、住込みの従業員も何人かいたから、家電やらは昔から中古で揃っていた様子。

従業員に車を買ってやったり、あげちゃったり、結構良くしていた歴史が。

壊れたら直す苦労は、苦には感じなかったのが受け継いでいるのか、自分もあまり直す事やら捨ててある物を拾ってくるのは抵抗無い(笑)