A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

ワイヤーレコーダー MODEL 80-1 RMA 375

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パリに行った時に、ブロカントで買ったWebster chicagoのWireRecorder. 

120EURを60Eurに値切って買ったが、トランク型であるが重量が凄くて、生憎空港で超過料金発生...結局高くついてしまった、そんな思い出の品物。

本品はアメリカ製であるが、前の持ち主がアメリカから買って、使っていたのであろう。

100Vに落とすトランスは付属していなかったが、50c/sであるから、周波数は東京と同じだから再生は其の儘可能で、ホームパーティーかを記録した音声が入っていた。

ブロカントでは、壊れていないとオーナーは言っていたが、数十年の話の事であろう。買った時既に部品が寿命が来ていて、音は小さいし、録音は出来ないしという状態だった。

まぁ再生に不具合があるという事は、録音時には、再生回路を使う訳だから、録音できなくても不思議では無くて。

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今日は久し振りに部屋の掃除で出してみた。

アイドラが少し滑り気味か。

手入れしてやれば問題無かろう。
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テープ....じゃなくてワイヤーは2本付き。

最大4個収納出来る。

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Listen、Recordと、昔の局用デンスケっぽい。

Recordの儘、巻き戻しをすると高周波はカットされたと思うけど、録音ヘッドは其の儘だったと思うから、音が変になった様な記憶(笑)

凄く危ないのは古い物は付き物(^ω^;;)
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針金に録音するワケだから、切れるか錆びない、強力なマグネットの近くに置かない限りはダメにならない。

酸化鉄をアセテートフィルムに塗った磁気テープは剥がれたり、劣化が早いが、ワイヤーは寿命の面では優れている。

今でもフライトレコーダーだったかは、ワイヤーのハズで、軍の記録用も、やはりカセット式のワイヤーレコーダーである。

それだけ信頼性のある媒体で、長寿命である。

我國では、愛宕山日本放送協会の博物館に所蔵されている。

 

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ヘッドが上下するのは見ていて、何とも機械的で良い感じ。

音も1940年代とは思えない程Wide-Rangeである。

東通工の作った紙のテープコーダーとは差がある。

オリジナルのマイクロフォンはロッシェル塩のクリスタルであるが、流れてしまったか、分解してあった。振動板も破れているから、使い物には成らないが、形だけ。

球はGT構成 6SJ7 6J5 6V6

整流管6X5