A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

Tannoyで試聴する117N7シングル

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先日作った2段の117N7シングル、755Eで鳴らして使いたいという希望の方が居られたから、HPD385でチェック。

755Eはヨークが劣っていなければ95dB/Wあるらしいから、かなり高能率である。

HPD385は92dB/Wだから、その差は3dBで、3dB違うと倍音、出る音が違うから、それだけハムが目立ってくる事になる。

HPD385で僅かブーンとハムが残って、倍音となると気になるだろうと思って、平滑のCを1つ増やすと一段と静かになった。これならば高能率なS.Pでも実用的であろう。

ただ球のマイクロホニックは叩くと結構鳴るけども、これは致し方ない。球の宿命である。

ハムを完全に無にするのはこのセットのシャーシ内では無理難題であるが、球自体は1935年から製造開始した様で、当時のセットはどの位の残留リプルが有ったか計り知れないが、おそらく60c/s以下をカットして出さない様にしてハム消しとしていたか、元々ローが出ないスピーカーを使っていたかである。

 

球をパラって使った時よりも出力は少ないが、音色はよりフラットな落ち着いた印象。

パラで使っていた時は、中高域からハイが、明るく元気な傾向があった。球らしい音色。