A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

Wurlitzer 1015

f:id:A2laboratory:20200523211950j:image

ジュークボックスとは俗称で、本来の商品名は、multi serector phonograph. 

 

Wurlitzer 1015は、1945年の終戦記念モデルの象徴になった代物で、アメリカも娯楽物の鋳物使用を禁止が出されていた。

解禁されて一発目の品物である。

映画バックトゥーザ・フューチャーにMr.Sandmanの曲と共にチラチラ顔を出すこの同型機であるが、同じくオリジナル盤を#8に入れているから、よりリアルな音で聞ける(笑)

尚、コインメックは100円玉に対応させるべく、手を加えているから、25セントの口に100円を入れてもらうと1曲演奏可能である(笑)

最大投入枚数は22枚のカウントが可能。

収納レコード数は24曲であるが、2曲だけは一度に選べないという(^^;;

f:id:A2laboratory:20200523211947j:image

久しぶりに動かすと前々から気になっていた木枠が大分遊んでしまっていた。

機械は手入れしているからエラー無く良く動く。

6L6PPのアンプも問題ない。

15インチの励磁型ダイナミックも軽いコーンの低音の良く出る古臭い(笑)音である。

WideRangeの時代で、SP盤だから上は特に鳴らなくても音楽の楽しむ分には申し分ない。
f:id:A2laboratory:20200523211954j:image

鍵を開けて内側を見ると、貼り合わせの木枠が剥れている様だ。

後で貼り合わせておく。

時代が時代だから、プラスチックが幾ら最先端の新しい素材であったとしても、木と鉄で成り立っていて、裏を見ると結構お粗末な雰囲気が漂う。

日本の紙と木の家に比べると、見えない所が随分と手抜きである(笑)

ネジの下穴は開いているのに、締めていなかったり、アメリカのイイカゲンな作りがチラホラ。

終いには、制御リレーのハンダをし忘れていたり。

良く今の今迄気付かなかったな?いや大丈夫だったなぁという具合。

何年前迄動いていたのか定かではないが。
f:id:A2laboratory:20200523211943j:image

ギヤードライブのハムクッションは革。

ギヤードライブは動作音が大きいと誤認識されているが、手入れが良く行っていれば静かである。

f:id:A2laboratory:20200523211939j:image

1015は復刻版が出ていたりしていて、外見のミテクレからすると、まさか1945年製の物とは一見して思えないデザインであるが、内配やアウトレットはこの通りの旧式である。

国内では“マツダ”のロゴが入っている様式が、まだ手に入った時代と思われ。

ケーブルは銅線に紐が巻かれ、ゴムシースに袋打ちという、今じゃ電気用品安全法でNGな素材の組み合わせである。

 

f:id:A2laboratory:20200523221040j:image

それで言えば、このrememberのビエンナだって、150年近く経過したモノっぽく見えないけど、現役だし月差1分以内であるし文句ない。

結局、技術が完熟してピーク時の良い物は、後々になってもやっぱり良いって事だと思う。

完熟を越えて大量生産と大事な部分迄のコストを削って腐り出すと、使い捨て感覚が加速する事と思われ。