A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2020/01/04

先日は蓄音器で鳴らすSP盤の特番があったし、今またモノーラルのファンがどうやら多い様子。

然し乍ら、現存するのは古典的な品物ばかりで、モノーラルファン向けの品物の流通は少ない。

そこで、今回は励磁型スピーカーの電源を考えてみる事にした。

今主流は石式で、制御を石でやったモノで古典スピーカーを鳴らそうというのは、少々ミスマッチングな気がしてならない。

古典的な物の時代に合わせれば、やはり総球式が良い。

だが、実際には球式よりも昔から、亜酸化銅整流器を使ったフィールドコイル電源というのが存在していて、球式は第2世代方式という事になる。

 

さて大概のフィールドコイルは、800ohm〜3k位で、電圧、電流は、それぞれに定格が記載された場合もあれば、記載のないモノもあって、そうなるとコイルの線径からして、何mA流せるかなという推測になる。

専ら、最大で使おうとすると熱になる量も多くなり、焼き切る事も考えられるから、半分程度にした方が安全であろう。

励磁電流でも、出音が変化するから、その範疇で都合の良い具合に調整すれば良い。

800ohmの場合、100mA流すとすれば80Vと計算出来、8Wである。

3kで100mA流す場合は300Vになるが、これは相当大きい口径のユニットと思われ、30Wも食う事になる。

こういう大食いのタイプは、大きいアンプの平滑回路に挟んで、チョークコイルとして使いながら励磁させる使い方の方が効率が良い。

最も、音の大きくなった時に、励磁電流が多くなるから、瞬間ピークの励磁は強まり、出音が一段と力強くなる。

AGCの様な働きになり、音が良いと言われた時代があった。

80代に聞くと教えてくれる(笑)

 

200mA流せたら余裕であろうが、そうすると制御部の球数が多くなって来るから、安定の100mAが良いところか。

球は、80、807、6D6、VR75を使う予定

 

 

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修理下請けのラックスキット A3300の音出し試験をして、接触不良とを手入れして完成。

12AU7がエミゲン気味であるが、持ち主が交換(?)したりとやっているらしいから、試験票を付けて元へ戻した。

現状不都合はない。

交換部品とを返送した。

 

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高校の時に修理を受けたA3300の写真が見つかった。

オリジナルの電源は放熱にパンチングメッシュになっていた。

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交換後の写真しか無かったが、まぁ懐かしいもので。

一昨年か、問題なく動いているか聞いた時は、問題無いとの事だった。

手入れから10年近く経つのかな。まぁあと10年は大丈夫でしょう(笑)

懐かしいCA1010も写ってます(o^^o)

 

 

 

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パイプ掃除。

最近、タンパーがボール内と干渉する事が多くて、ちょっとの葉っぱだけで吸えるという利点があるけど、燃え残りも多くなって来たから清掃を。

マイナスドライバーでコリコリとカーボン壁を剥がして。

ボールの底は、良い感じに上げ底になっているから、それは崩さないようにして。

中間煙道の場合は特に。

 

そんなで、手間が食う代物を、如何に上手く使い熟すか。

面白いものです。