修理下請け、Fenderのギターアンプ...って事だったけど、それより先にLuxのA3300が運ばれて来ました。
状態は、修理しようと頑張ったけど、結局壊しちゃって(?)オクに出品→元の依頼主購入→先生に修理依頼が来るも、どうにも直らない→私の所へ(笑)
そんな感じの様で、上の写真が購入時(先生の所へ持ち込まれた時)の状態。
凄い修理のやり方(笑)
というか、治っていないなら、修理というか壊れ物かな(^^;;
この詰め替えブロックコンは先生が後に、正規のブロックに交換して通電して確認したけども、症状は変化なしとの事。
誤配線なのか分からず、お手上げ状態。
A3300は、以前にOHした事があるが、正常に動作しなくなるというのは、どうやればそうなるのか....(^^;;
原因を探るのが大変そうな症状だと困ったものだが...
早速箱 開腹。
必要部品は揃えてくれていました(o^^o)
緩衝材に100THが2本入っていましたwww
アイマックのイイヤツですw
技術代かな(笑)
電源は自作品である。
ツマミもガタガタで抜け易くなっているから、全体に手入れしてやる事にする。
電源分は、B+,C-,HTの構成で、ヒーター点火は8V DCを指定しているが、12Vをレギュレータで6Vにしている様である。
JRC 6101 という石が入っている。
追記:8Vはヘッドフォン用の電源の様で、80Vラインがシリースにヒーター点火している。
オリジナルも確か、こんな様な配置だった様な記憶が。
違ったかな?
本体チェック。
切れた線が出ていたが、束ねるのに芯線に使った端切れであった。
他に浮遊線はなく、問題なさそうである。
ハンダクラックが球のソケット周りで見受けられた。
ボリューム類には油が塗ってあり、カシメ部分が接触不良になっていないか心配であったが、とりあえずは大丈夫そうだ。
そもそもの故障症状が、GainVRを動かすと、バランスみたいな動きをして変だという事であったが、どうも変に回路が結線されている訳ではなさそうだ。
抵抗を全てチェックしたが、特にズレているものは無かった。
次に古いコンデンサの交換をする。
古いものは、絶縁不良になっている事が多いから、これらが悪さをし出すと、音が変になる。
LuxKitであるから、基板には指定が書かれているから、全外しをしても元に戻せる。
交換終了。
通電してみて各所のチェックと出力が正常か試験。
オシロ上では問題ない。
ヒーター電圧が若干低いから、ノイズ的にも有利であろう。
外したコンデンサの絶縁を試験してみると、250vで3個が1M以下、他20M程。
現行品は無限大近く出るのが普通であるから、全体に絶縁は悪くなっているが、1M無いとなるとやはり問題である。
カップリングCに、1MΩ抵抗を抱かせて使っているのと同じで、基本的には直流をカットしてして信号だけをパスする為であるが、漏れが有っては、バイアス狂いが生じてしまう。
球もgm試験をしてほしいとの事であったから、テスト...
12AX7は基準値よりも大きく、元気が良い。
これは交換したと思われる。
12AU7が、2本共基準を下回りエミゲンであったが、まぁ使えない事はないというレベル。
これは定めし、オリジナルと思われ。
出音をチェック。
Luxらしい味付けの薄い音色回路は切り離しは出来ないが、フラット位置は正確に出ていそうだ。
RCAプラグが酷く接触不良であったから、ハケ塗りして馴染ませ拭き取っておく。
Auxに入力すると、フルボリュームでゲインは+6dB位はありそうな雰囲気。
規格には、出力imp950Ωとなっているが、プレート出しでそんなに低く出来るのであろうか。ちょっとよく分からないが、カソードフォロアで出力になっていない事は間違えないが、NFトーン回路から取り出すと、そんなにインピーダンスは下がるのだろうか?
後で合成imp値を計算してみる事にする。
修繕は完了。
そうこうやっていたら、今度は2C26アンプのRch初段のグリッドプラグが接触不良でノイズが現る。
新品の部品、現行品がこんな具合だから、製造ラインが戦前のクオリティに戻っているのではないかと心配になる。
バネが効く様に詰め直しをするが、全般にプラグ類の接触率が悪い品が多い。
一発目はキツイが、一度抜いて挿し直すと、もう緩くなっているなんて事は結構良くある。
良い部品作っていた所が製造を辞めてしまうと非常に困りものである。