117N7(下記の記事参照)に続いて、117L7を用いたオールチューブ ローコスト パラレル シングル パワーアンプを完成せる。
N7と比べるとL7は出力が僅か小さい特性であるが、OPTとの特性マッチングは良好の様で、ハイレゾを謳う製品の様な、高域迄しっかりと出て、低域も満足行くレベルでバランス良く鳴る。
S.Pインピーダンスによっては、ハイ上がりに思えるかも知れないが、前回同様に素直な回路構成で、負帰還はしていない。
ビーム管独特の高内部抵抗である故に勢いがある音の質感其の儘という印象。
今回は更にノイズ対策には凝って、ACハムを極限まで抑えている。
これは高能率のスピーカーを使用した時に良さが分かる。
※50cps地域ではハムが静かな事を確認しているのだが、60spc地域ではもしかすると、20%の差があるから、ACハムが一番静かなポイントからズレるかも知れないので、報告頂けたら幸い。
聞いた感じは、N7でもL7でも音量的、歪的には同じ様に聞こえるが、オシロスコープ上で観測すると、僅かながら異なっている。
尚、N7とL7は似ているがピンアサインが異なる為、差し替えは不可であるから御注意。
プロトタイプという事で次回以降、塗装も凝ってみたく、試験的にクリームホワイトで仕上げてみたのだが、まぁ素人塗装。
凹凸とチリ混入と、近くで良く見ると、アレレという点が多い。
塗装の方も技術を磨きたい次第である。
回路はN7と殆ど同等ではあるが、一部変更している。
また、MUSEのケミコン、DALEの抵抗を用いているが、次回以降はオーダー以外は、一般品を用いる考えである。
数日、Jazzを聞いてみたりclassicを聞いてみたり、ボカロを聞いてみたり、どんなソースでも鳴り熟すかチェックしたが、ロック系のディストーションの効いたギター歪みは、少し倍増している感があり、歪に歪ませたソースを再生すると、歪が柔らかくなったり、またちょっと違う一面を見せた。
言ってみると、“古風なギターアンプ”な歪になってしまう様子。
感じ方は人それぞれと思うが、出力が小さい分、ピークや大音量時の忠実性には若干欠ける。
やはり能率の高いスピーカーで、鳴らすのがベストであろう。特にL7はそんな印象である。
今回のは試作を兼ねての第1号機なので、お店のサンプルかなと思っていたけど、実験費が嵩んでゴタゴタしそうなので、オークションに出品予定(^^;;