A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

サイラトロンは増幅作用があるのか

水銀やキセノン、アルゴンと言った、所謂ガス入り管、ヒーターとプレートの間、そこにグリッドを入れたサイラトロン。

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通常だと、電子スイッチとして使われる事が普通で、リレーの制御等、工業用機械の制御盤に入っていたりするもので、オーディオアンプにサイラトロンを使うというのは、あまり例が無い。。。いや、使われる事がない。

特に整流管として、グリッドを無視して使用されるパターンはあっても、増幅段で動作させると言うのは、非常に珍しい部類と思われ。

 

専ら、サイラトロンに増幅効果がそもそもあるのかも不明であり、チューブチェッカーでチェックすると、放電開始と共に指針が跳ね上がり、それ以上の放電を起こさせ、グローに変化を齎せても、指針はピタリと止まって安定している。

グローが消える寸前、僅か指針が揺れるがやはり徐々に低下すると言った動きはしない。

ある一定の区域から電流がパッと流れ出し、バイアスを浅くしても安定したgm値を保つ。

深くバイアスを掛けて行くと、ポポポとフラッシュし、更に深く掛けると放電が止まり、電流が全く流れない、カットオフ状態へとなる。

 

所謂、定電圧放電管の電圧変化が少ない様に、電流は変化しても、電圧は常に一定を保つ球であると言える。

その制御の為に、ヒーター、カソード、グリッドを追加したモノとも言えそうである。

 

ちなみに、5U4や6X4等の、元々整流管の球に、カソード入力で信号を入れると、カソードフォロア出しの様に、1倍弱の信号がプレートから取り出す事が出来る。

ただし電流を流さない領域。

増幅度は無いという意味だが、その様に使用しようと思えば使えるとも言える。

 

さて、調べる事とする。