しばし使ってみて、改良点が見えてきました。
特にノイズは気になり出すと気になるもので、手を打ちたいもので。
シリコン ダイオードを使って整流していましたが、ガラ箱をかき分けたら、5Z3を発見。
3B22を使うためのメタルクラッドが届かないので、まぁ代わりに使えなくもないです。
この5Z3、ヒーター切れで廃棄された様ですが、見た感じヒーターはどちらとも切れていないので、ハンダ不良かも…正解w
かなり管内が燻ってお疲れ気味な雰囲気ですが、別に不具合はありません。
ダブルゲッタなので上は左右で黒いですが、下の方はゲッタではないと思う…
少しB電圧は落ちていますが、思った通り位の電圧は出ていたので良しとします。
UZ42サイドは、水没したラジオがあったのか、ソケットに緑青が出ている物がありました。
綺麗にしたつもりでしたが、接触不良多発(; ^ω^)
再度磨いて、接点保護剤を塗って擦り合わせをして馴染ませておきました。
ソケット自体も半世紀以上経った中古なので、接触不良でも不思議じゃないです(; ^ω^)
さて、問題点のACハム ノイズが僅かに聞こえる対策を。
初めはシリコンダイオードのレスポンスが良過ぎてノイズを発しているのかと疑いましたが、球にしてもやはりノイズは残った儘でした。
どうやら今回はトランスのレギュレーションが良過ぎて、整流直後の部分を見ると、三角波の様な波形でした。
100μのケミコンを入れていますが、それだけじゃ高低差が激しいので、音に現れた模様。
なので、ケミコンの50μFを1つ解放して、平滑を1段増やす事に。
50μF-50Ω 10W-100μFにするだけで、殆ど耳につくハムは消え、実用的に。
50Ωだから、そんなに熱にもならないけど、電流が一番通る場所だから、熱くはなるもので…(; ^ω^)
ブロックケミコンじゃなければ、マイナス側のCとの間に50Ω挟んでも同じ効果である。
他には、カソードの間に入れて、電源トランスの近くに設置する、こういった古風な(?)ハム消し方法もある。
ただのコイルが巻いてあるだけの物なのだが、これがピックアップの役割になって、トランスから出るリーケージフラックスを拾って、カソードへフィードバックさせる物と思われる。
確か記憶では、回路図には記載はなかったと思う。
フィードバックさせて打ち消す役割であるので、逆相に入る様にコイルをグリグリして調整する。
この物自体は、東通工のテープコーダー、TC-101かTC-102から取り外した物と記憶。
ちなみに、半世紀以上昔のイギリス製の励磁スピーカーだが、これのFC部分には、ハム消し用に、打ち消しコイルが巻いてあって、これをVCに逆相で戻してやると、アンプ部分でACハムが幾らか残っていても、VCの部分で打ち消せばハムは出ないという仕組みになっている。
FCは平滑のチョーク代わりに使用して、音量が大きい時は、自動的に電流が増すから、ハムも強く戻って、ちょうど自動調整された様な状態になると考えられる。
使用すると、確かにハムは聞こえない。
こんな様に、昔の品物は色々と創意工夫の結晶みたいな代物が多い。
見ると、そうやっていたのかと、色々と良い刺激をもらえる。
平滑を1段増やしてハムが消えなかったら、コイルをトランスの真下に設置して、フィードバックさせようと考えたが、50Ωのトラップ1段で十分実用的なレベルに落ち着いて、スピーカーの近くでノイズを聞いてやろうと頑張らなきゃ聞こえないレベルであったから、良しとした。
能率が92dB(HPD 385)だから、100dBを超えるアルテック辺りの劇場用ホーンを使うと、ハムが気になるレベルに達するかも知れない。
が、多分そんな凄いので使う機会はなかろう(笑)
エミゲンっぽい雰囲気があるが、真空度は良い様で、ガラス内面に青光りが見られた。
8本中3本であるが(; ^ω^)
ただ、プレート内は青光りが見られなかったので、ややお疲れ気味なのは間違えなさそうだ。
それでも30Wは確保できているから十分鳴る。
悪い癖で、なんだかんだで良い音が出ているから、手放し難く愛着が湧いてきてしまって(; ^ω^)
無負帰還で、これだけ安定していて、尚且つHiFIなので、文句なし。
ただダンピングの良さ等は、繋いだスピーカー頼りで、ダンピングの良いモダンショート MS737 に繋ぐと、低域がドンドコした。
Tannoy HPD385だと、バランス良く鳴る。
ボーカルがパッと突き出る癖があるが、テトロード管をNF無しで使った使った時の軽いダンピングする特製は活かされている…というか、其の儘という印象だ。
改めて、UZ-42、結構いいなぁ(笑)