A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

コロンビアのHiFi電蓄

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出社したら、モノーラルHiFiのコロンビアのセパレートセットが積んであって、どうしたのかと聞いたら、お客さんが“幾らでも良いから欲しい人を見つけてくれないか”と置いて行ったらしい。

ロッシェル塩 クリスタルのP.Uの付いた3スピード リムドライブのプレアーに、大きい筐体のスピーカー、多分2Way。

アンプとチューナー、これのセット。

アンプ部は5M-K9を2本使った両波整流で、珍しい構成。

終段は6AQ5ppでドライブは12AX7。

フルスイングはするか分からないけれども12W位は出るかな?

試しに電源入れても良いかと聞いて繋げてセットしてみたが、ガリガリ、バリバリと凄い雑音だけで、入力端子に触ってもハムが出ない。

動かないよりか動いた方が、売れるだろうから修理する。

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短時間であったが、6AQ5カソードデカップリングのケミカルが熱くなっていた。

50V200μFと、まぁ当時としては結構大き目なのが入っていた。

他に珍しい壊れ方として、ケミカルの溶接端子が取れているという物が2つ。

初段のデカップリングと思うが、これの為に音が出なかった?分からない。

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会社にあったコンデンサで間に合ったから、交換して通電してみると低周波は動作した。

端子へ触るとハムが出るからOK。

チューナーはGTソケットイン式で、Radioをセレクトすると、B電圧が掛かってマジックアイが光るが、受信せず、DX、HiFi切り替えをしても何もノイズも出ない。

どうやらチューナーユニットもどこか壊れているらしい。

phonoに切り替え、クリスタルが生きているか確認したが、湿気でやられたか、反応なし。

見た時にアイドラも78セレクトの儘で放置されていた様で、案の定ゴロゴロとデカイ音がするから、真っ当な動作は期待出来なさそう。

Aux入力を使ってパワーアンプとして使う分には、訳ないかな。

触ってハム音を聞いた感じは、大きい筐体のスピーカーならではの、密閉型の低域が豊かな音がしているから、そう悪いモンじゃないだろう。

次行った時にまたチューナーでも修理しておくかな。


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お昼は、毎度の蕎麦屋ではなく、萬里に。

前は会社の近くの1Fにあったのだけども、更新せず閉店。もう姉妹店の1店舗の地下の方だけになった。

キッチンジローも閉店してしまったし、秋葉原も変わるかなぁ。

テクトロ 453 壊れる(^ω^;;)

テクトロ453には2種類ある様で、IBM提携のタイプは、ポートランド オレゴンUSA製造、SONY提携はTokyo Japan製造らしい。

東通工が代理で部品を預かり、国内で組み立てていた事と思う。

昔は舶来の完成品と部品とでは、税金の掛け方がえらく異なるから、それを避けた対策と思う。今はどうなのか?

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今朝通電してみると、ラスタが出たと思ったら、チラチラと姿を消し、何処へ行ったかと探すと、パパッと現れ、変だなと思っていたら、またラスタ消失。もう戻って来ない。

輝度最大で、CRTが薄明るくなるから、相当外れた位置にラスタが出ているらしい。

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Finderを押しても全く範囲外。

石が逝ったか、ブラウン管が逝った可能性が高い。

ただ、ブラウン管の場合は電子は飛んでいるから、偏向板の不具合が怪しい。

チラチラとした事もあるし、前者の方が有力かな。

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診断。Horizonは左右に振っている影が見えるから問題なし。

Time/Divで速度の変化がある。発振も問題ない。

入力に対して波形が動くのも影を確認したからOK。

上下ポジションで、より上には動くらしい。より暗くはなるという事は、離れて行っている。

高圧回路に近いフォーカスとアスティグを疑ってもみたが、明るさが変化している所をみると、見当違いの様子。CRTのグリッドバイアスも問題なく明るさが変化している。

高圧側でないとすると、上下を制御している場所が不良と見当がつく。

Verticalプリ回路の石を抜いて、症状が何処で変化するか確認したが、変化がない。

やはりCRTが逝ったか。そう思ってVerticalの偏向板へ行く部分を切り離してやるとラスタ出現。

片側は切り離しても変化なし、もう片側を接続するとラスタが消える。

ナルホド。Verticalの終段が逝ったらしい。

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接続してラスタが消えるという事は、信号が行って上へ振れている訳だから問題なくて、接続しても変化のない方が不良という訳である。

テスターに掛けると不良判定。

パーツ番号の表記しか無いから、他のも調べると上下左右の終段は、どれも同じらしい。

hfeも近似であった。

パーツ番号でググると2N3118とあったが、本来はhfeは50らしいが120もあった。個々に122、123と合っているから、壊れている訳ではなさそう。BJT NPN 651mV 6.4mAと出た。

2N3118はPd1W cb85V ce60V eb4V Ic0.5A 250mc hfe50との事だから、近似だと2SC2335でも良いか。

マニュアルには、マッチドペア指定になっているから、交換するならば、2つとも数値が合っている物を使った方が良さそうではある。

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結局、探しても手持ちで都合の良い互換指定の石が無くて、hfeも120あったから、オリジナルに近い物を探すよりも、今付いている物に合わせに行った方が都合が良さそうだから、Pdが200mW低く、Icが200mA大きい、hfe200の2SD571に交換してみる。

ダメならまた考える。

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結果オーライ。ラスタも上下余裕にスイングする。

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一通りチェックして問題なし。

1つの石が逝っただけ。

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この453にはX-Yのリサジューのセレクトが無くて、発振が掛かった儘になるし、CRTのサイズからしてもだいぶ上下が潰れているから、リサジューにはならないのかと思ったが、EXT Horizに入れると発振が止む事が分かって、Modeを2ch、Trigをch1 Onlyに、SourceをInt、CouplingをACかDCに入れるとリサジューが可能になった。

簡単にXY切り替えが出来る機体と違って、セレクトが面倒である。

専らXYリサジュ表示は、オシロスコープの基本動作であり、複雑な回路が無くとも、簡単に表示が可能な物であるが、色々な物を組み込むと、単純な回路へ戻すのに難しくなるのかも分からない。

とりあえず、これにて真っ当に使える様になった。

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点になった時は幾分明るく強くなるが、端っこ迄綺麗に同じ輝度のCRTである。

ボケも無い。
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金網メッシュを外すとHP、ヒューレットパッカード/横河に似た感じになる。
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写真写りが良い様になのか、ガラスの反射防止なのか、空気抜きなのか分からないけど、昔の電子レンジみたい(笑)

昔のデンチンは風防が無くて、電子反射用の金網しかなかった。
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最近埋もれて使っていないけども、Y-HPのオシロ。ちょっと特殊で2chバランス入力計測用。

型番は1200B。Sweepは幅が狭いしMagが10倍以上あったような記憶。埋もれて見えない(^^;;

CRTが綺麗で、点にした時の明るさとモジャモジャやってる時の輝度が同じで、フォーカスがグッと寄って美しい(笑)だけどきめ細かさはテクトロに似ている。もしかするとテクトロのCRTかな。

 

今度オシロを買うならば、周波数カウンタと電圧表示機能のある物をと思っていたが、なんだか古風な物に惹かれてしまって(^ω^;;)

またオシロスコープだけでも数増えて来ているから、何れか使ってくれる人へ譲るかな。

三菱のOEMな部品たち

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三菱テレビの続編。

ひっくり返して部品を眺めてみる。
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チューナー部分はホコリが凄い事になっているかと思ったが、掃除していた様で割りかし綺麗だった。
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チョークにボンドで接着してあったチューブラ。

容量が抜けたから追加した物かな...?
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...ではなく、オリジナルの様子(^ω^;;)

メーカーがボンド付けしちゃうかぁ...

それもセメダインかなぁ(^ω^;;)

ニチケミになっているけど、三菱マークがあるから、OEMで作らせていたかな。
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ペーパーかと思ったらオイルだった。

シズキに作らせたOEM品である。

大半をオイルで構成、次にセラミックが多く、一部にスチコン、チタコンが使われている。

抵抗は、日本抵抗器、理研電具製造で構成している様である。やはりOEM品。

三菱自体は組み立てだけで、部品は作らなかった様子。

独自の変わった素子を使う様な事はしていなさそうであるから、修理は楽であろう。

東芝と松下は独自規格の変わった素子を入れ込んでいる場合があって互換のないソケットだったり色々あるから、修理屋泣かせな代物もある。

 

 

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シャーシを下ろしたらこんな物が落ちていた。

このテレビセットが廃品になった理由がコイツである可能性は相当に高い。
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これを見て何の部品の破片か分かったら、電器屋プロフェッショナル。テレビ修理を相当やっていた事と思う。

逆にサービスマンには難しいかな...?

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第三章*おわり

 

(続くよw

三菱のテレビ pt2

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三菱のテレビ続編。

やはりテレビというのだから、絵が見られなくて、音声だけだとラジオになってしまうし、音も出ず、ただ真空管が温かくなるだけだと、効率の悪いストーブになってしまうから、テレチューブが生きているのかチェックしてみた。
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Good。

上がってくる迄に結構時間食ったから、ヒーターは燈るが、電子が飛び出さないエミゲンかと思ったが、暫く放置しておいたら元気出てきた様である。
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久し振りの蔵出し品という感じである。

結構掃除をしてくれている場合が多くて、分厚いホコリはあまり見なかったが、色々な物が其の儘で凄いバッチい。

でも逆に触って欲しくない場所に触れられて壊されていると厄介だから、触ってくれない方が良かったりもする。

汚い方が安いし(笑)

掃除するのも、また1つの楽しみである。
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ヨークを外そうと思ったら、ソケット式ではなくて、ダイレクトに配線がシャーシ内部に潜っていた。

CRTがシャーシとセットになっているから、外したり交換という意識は無かったかな。

この状態で、線長はギリ届く距離にあって、外せた。
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CRT自体はバンドを外せば外れるが、ゴロンとやっても面白くないからヨークだけ外して綺麗にフキフキ。

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フロントパネルは洗いに。

風防はアクリルかな?

白くだいぶ曇っていたから、磨き粉で。

バフでササーっと撫でればすぐ終わるだろうが、今回は手でやったから時間食ってしまったけど、透明度は上がった。

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そう言えば、先日作ったエスパーフィギャーの風防は作らなかったのだけど、今度は上手い事見つけて作るかな(笑)

Victor R-615 真空管ラジオ 説明

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簡易に説明を。
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左、SW-Tone。左一杯に回すとOFF、右にON、音色が可変。

真ん中、Vol-PH。左一杯でAux入力、上げるとラジオ音量調整。

Aux側はストレートに入るのでiPodiPhone側で音量調整をする。

右、Tuning。ラジオ選局。

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ヒューズ部分はアウトレットからの100Vが来ているのでプラグが挿さった儘に触れると感電の可能性あり。注意。
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シャーシ左、黒線がアース(不要)

オレンジの線がアンテナ(アルミ窓枠等に繋ぐと感度良い)

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PHにした時の入力端子。

RCAジャック。

CDをダイレクトに使う場合はコントロールアンプ(プリアンプ)を使わなくては音量調整出来ず。

EXT. S.P端子は、複数スピーカーを鳴らしたい場合に接続可能。

mitsubishi 14T-700

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初三菱。

特に良く見ずに買ったが、ミテクレはボロい。

シャーシはテレチューブと一体のタイプらしい。

裸で動かすと昔の電器屋の広告用テレビになるかな。

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アウトレットケーブルが切ってあり、圧着で新しいケーブルが繋いであるから、最近迄使っていた様な気配があるが、ケミカルは吹き済。f:id:A2laboratory:20201113195917j:image

派手にパンクしたというよりは、漏れた様な雰囲気。

セレン整流器であるから、漏れが大きくなって熱になったかな。分からない。
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風防はガラスではなくプラスチックの様。

何かカラースクリーンでもくっ付けていたのか、ベタベタと汚い。

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裏蓋に回路図が付いていた。

3BN6がFM検波で使われている。

シリーズに6BN6がある。

普通の五極管らしい様に見えるが、 ヒーターとプレートが絵の様に横並びに配置された球である。

カソードにBuzz調整があるのが特有であり、ダイオード検波の場合はバズ調整はない。

一説によると、BN6は独特の音が特徴的らしい。バズの調整があるという事は、電源周波数か倍音のバズを打ち消しているのか?

どちらにしても面白そうである。

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内部はぱっと見では特に触っていない様である。

他社のセットよりも小さく見えるし、何か部品数も少ない様な印象にも思える。

ナショナルのセットは各所にデカップリングのセラミックコンが沢山使ってあったし。

とりあえず暇をみて修繕する。

 

ps:CRTのヒーターだけチェックして導通あったから写るだろう。

空気は多分入っていないであろうが、結構電子焼けしている。

Tektronics 453

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Junkのテクトロ453をGet。

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ラスタ暴れがあるが、一応使える。

しかしフォーカスを幾ら合わせても合わず、Astigを触ったらしい。ズレていたから、点になる様調整してやれば良い。
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Gainも触った様でズレていたから合わせてやって。
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ch1のStep Attが派手にズレていたから合わせたのだが、接触不良があるか、合わせてもガチャるとまたズレる。

球式増幅ではないが、マイクロフォニックが酷い。

ノイズも最小ゲインでかなり入っているからch1は不具合がある。

ch2は静かでナイクロホニックもない。
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ソケットに石が刺さっていて、まるで球からの移り変わりを感じさせる出来栄え。

ディスクリートで分かり易く、修理を考えてか、筐体は横のネジ2本でしか止まっていない。手で緩めたら、すぐにバラせる。

逆を言えば、壊れ易いかな(^ω^;;)
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CRTはテレチューブの様なアノード付。

古いオシロというと、画面は湾曲していて、静電型という印象。
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なかなか色取り取りの部品方。f:id:A2laboratory:20201112185130j:imagef:id:A2laboratory:20201112185157j:imagef:id:A2laboratory:20201112185119j:image

ラスタのズレであるが、この様な具合にまで至る。

基準電圧がズレる訳ではないから、毎度合わせたら使えない事もないが、おそらくジワジワとズレてくる。
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石の頭を触って、接触不良箇所を探る。

そうすると、NPNとPNPが1つになった複合部分で派手にラスタが飛んだ。

こいつの様だ。

一度抜いて挿してやって、ノイズもマイクロフォニックも解決。

位置も定まる。
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他もガリが無いかチェック。
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OK。