A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

6SA7 フォノアンプ 試作機

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先日の続きで、周波数変換管を使用したフォノアンプを組み立てた。

回路図はパイプをプカプカやっている時に書き出した。

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何時もは白いのばかりであったが、ローヤルはどんな感じかなと仕入れてみた。

オリジナルの甘さ半分、軽くなっている様な雰囲気。チョコレート風な柔らかい甘さ。

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ヒーターから来るハムも多いが、誘導ハムも多い。

ちょうど、234や227辺りで作った古典球アンプの様な具合である。

初段の6SA7はRp500k、Rsgが300kと高インピーダンスであるから、誘導があるのは致し方ないか。

NFの低域ブーストのかかりが甘く、中高音がシャキシャキしていている。

これはNF量を増やして調整。

少しは持ち上がって来たが、ゲインが当たり前であるが下がるから、ハムが大きくなる。

それにしても、第1グリッドにNFで戻すのは初であるが、発振もせずに鳴ったのは感動。

元は発振させて使う球だから、低周波では普通一般では絶対と言って良いほど使われないから、多くのデータが無く、完全なる手探りであるが、掴みとしては動いただけでも嬉しい次第である。

 

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ヒーターをDC点火に変更、6800μF2つでリプルは取ったが、まだ誘導ハムが大きい。

B平滑は、360Vを260Vまでドロップして、綺麗な状態を得ているが、僅かに残った分が200倍されているかな。

もう少し様子見。

周波数変換管を使ったフォノアンプ

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周波数変換管と云うと、STの6W-C5、GTの6AS7、MTの6BE6、この辺りがパッと浮かぶ。

わざわざ、これらの球を研究して迄使わなくても、都合の良い球は幾らでもあって、単なる増幅用途には使われず、実験もされなかった事と思う。

今、この球が在庫として有り余り、新同品の置き古しが、箱単位で廃棄されようとしている。

既に2tトラックで産業廃棄物に回ったのも有るが、流石に2tトラック一杯の量を貰い受けるも、置き場所がないから、致し方なく見送った次第である。

実験をしてみて何本壊しても痛くはないから、どうやると使い道が開けるか、色々と試してフォノイコライザに行き着いた次第である。

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特殊な構造故に、カソードバイアスは無しに、OSC-gとCgを上手く使う事でNF-EQが掛かる。

ゲインは20〜300μ殆どである。

この周波数変換管には2種類ある様。7極管である事に変わりは無いが、ペンタグリッド型とヘプトード型である。

ペンタグリッドにはスクリーンとは別に、グリッドアノード極が出ていて、コントロールグリッドは4極目になる。

ヘプトードには、サプレッサが出ていて、第3グリッドの位置がコントロールグリッドである。

殆どヘプトードの構造の様だが、年別のデータブックを見ていてると、ピンアサインの表記が異なっている場合があり。

1番が浮いていたり、g6が出ていたり、g5が出ていたりする。

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許容入力はoscグリッドが200mV程しかない為、高出力型のP.U、例えばオルトフォンを使った場合にピークにモヂリが出る事は致し方ない。

専ら、そんなに良いP.Uは持ち合わせていないが(笑)

普通一般のマグネチックでは、100mVか150mV程であろう。

 

ps:コントロールグリッドは700mV迄耐えられた。

 

シャーシを加工し、部品を取り付けただけで、電気的配線は全くこれからである。

回路図は特に書いていないが、頭の中では描けてはいる。

毎度の実験用である。

今回は音色調整は無くして、出力VRも省略した。

予想では、1段でゲインが高くなるから、後段の6SN7にもNFを掛けてゲイン落としをしないと、数十Vが得られてしまう可能性も考えている。

全体ゲインは50dB程になりそうである。

まぁとにかく、実験してみての結果が、お楽しみである。

6Z-P1 ppに変更/信号分配器製作

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整流管の接触が悪くなるから時々触らなくてはならないのだが、作ったアンプを置く場所が無くなったから、ボンネットを久しぶりに掛けた。

生憎、数時間後に接触不良でヒーターが燈らなくなって。

隙間からピンを入れてグリグリやって再度温まったが、ソケットを交換しないとコンシューマにとっては実用的ではない。

商品知識もなく壊す輩もいるが、手放す時は修繕してからになるのは見えている。

OPTを替えたり、コンデンサの交換だったり、シールド線多様を変更したり、色々と手入れして音の具合は良いから、欲しいと頼まれない限りは手放さないとは思うが。

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トリオW-10は、信号分配器の様にもして使っていたから、これを使わないとなると、分配器が別に必要になったから、早急に加工し作った。

チャンデバだったり、マルチ、そういう事をやりたい場合には、セレクタでは個々への分配になってしまって都合が悪いから、ストレート分配器が必要になる。

今の所、アンプ2台、テスト用1本引けたらそれで十分である。

アンプは250kのポッドに入っているから、2台パラで125k負荷になり、テスト中に250kのポッドを使った物を繋いだ場合は83k負荷になる。

ハイ出しの場合は都合が悪いが、ロー出しであれば、20kを下回らなければ問題ない。

特に何か特殊な部品も使っていないから、分配器内で音が劣化する事はない。

電子セレクタはリレーでない限り、信号が一度ICへ入って処理されるから、出てくる信号はそのICの良さで決まり、悪い場合は劣化する。f:id:A2laboratory:20200721160942j:image

NF無しの高抵抗管を使っている感がまた何とも良い。

ダンピングが余計に1つ多い感じは古風なペントードらしい雰囲気。

音量が上がっている時は低域がズーンと出過ぎる印象にあるが、静かに鳴らした時は塩梅が良くて、丁度ラウドネスが掛かっている様な印象である。

電源は強化していて、整流レギュレーションも平滑も古典球に対して、昔じゃ絶対に困難であろう域迄上げているから、ダンピングが良くなっていて、尚且つポシャらないのは、そういう部分からの事もあるであろう。

電池を使うというのが一番優れているであろう事は想像付くが、流石にやった事がない。

 

NFを掛けると“遊び”は減るであろうが、それでは結局の所は、出力が幾ら出るのか。それだけの違いしか無くなる様に思う。

高忠実度にはなるだろうが、固くするならば、6Z-P1はそもそも選ばない(笑)

心の余裕とで遊びである。こういうのも有って悪くない。

 

自身はモノーラルの時期が長くて、蓄音器、球ラジオ、電蓄、ハーフトラックのオープンリール、近年になってステレオで作り始めたから、こういう古い類の代物はNFBも掛かっていないし、楕円のスピーカーが筐体の横に1本付いていて、High-Fiderityなんて事も考えた事なかった様な気がする。

兎に角、音楽を楽しむ為に、どうしたら良いかという感じだったと思う。

 

幼少期、蓄音器が普通に鳴っていた生活をしていて、次第にサウンドボックスのビビリが気になって、一度は壊して、腐ったダイアフラムを、どの薄さでどうしたら一番良い音で鳴るかとか、ホーンは長くした方が低域が出るだとか、壊しもするけど、探って色々やっていたのが幾分懐かしい。

ダイアフラムのパッキンも腐ってビビりの原因で、HMVのNo.5だったかのサウンドボックスは、鹿皮のパッキンが入っていて、4点のネジの締め具合で音圧が変化するから、ギュッと締め付ければ良いもんじゃなかった記憶がある。

ダイアフラムの中央に厚いアルミのカバーのあるのと、無いのがあったが、それが有るのは、音は大きくなるが、ホーンが長くないと、高音ばかりがキンキンした記憶。

今では数万円(?)するみたいだが、不要な人にとっては不要物。

他にも雲母坂、マイカを使った振動板タイプのサウンドボックスもあって、これもアルミとは違って柔らかい音がしていた。少し音圧は低い。

一番良い音に感じていたのは、アーミーのキャンプ用ポータブル。

薄いクセに、まぁ大きい音はするし、低域も豊かで、欲しかったが、骨董市で毎度聞かせてもらうだけで高くて買えなかった。

その後に、サウンドボックスだけを他で買って、コロンビアのNo.212に付けて聞いていたが、低域も豊かで音圧も高いが、他と比べて段違いに重量があって、500g越えしていた記憶。

バネで少し軽くすると、太い低域の時にモヂる感じがあって、振動板も固くて、重い意味が勉強になった。

しかしながら、鉄針で聞いているものだから、録音盤には負荷が大きくて、100回と聞けないんじゃないかと思って、電気蓄音器に。

これも古い物は鉄針で、それでは意味がないから、クリスタルかセラミックP.Uに替えて、6V6 シングルで10インチのシルバーボックス(マグナボックスのコピー)で聞いていた。

FCは平滑のCh代わりに入れるから、スピーカーへ行く線は3本で済む。

整流管カソードから、B+、終段プレートである。

フィールドを別に駆動させた場合は4本である。

 

こういうのも、骨董市に行った時に古いラジオや電蓄の裏をパッと見た時に、回路が無くても、線の数と、球の構成とで、どんな回路で組まれているか見当がつく様になると修理がやりやすい。

もう最近は滅多に行かなくなったが、そういう楽しみもあった。

何でも回路図が無いと困るなぁという人には触らせない方が無難であろう。修理は難しいと思われる。

確かに舶来の物は変わった回路構成で、理解に時間がかかるが、少し追って見ていけば、回路は分かるはずだ。

以前に半解体したセットを修理した事があったが、それも回路図は無かった。

AMERICAN BOSCHのコンソールラジオも改造されていて、別途ユニットと連動する様になっていたが、入手時にはユニットが欠品、其の儘では音が全く鳴らない回路構成であったが、それも辿って元へ戻して今は良く鳴っている。

後に回路図を入手したが、解像度が悪く文字が潰れていたが、実物から読み取れば問題ない。

 

こんな話をしていると日が暮れてしまう(笑)から、今日はこの辺で。

NHK御下がり/放熱ファン追加する

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先日作った6V6アンプに、定電圧放電管とFETでフィルタした電源ユニットで“ギューン”とノコギリ波風の発振が起きると綴ったが、原因が分かった。

整流管5Z3でも82でも症状は出て、当初は6V6ではないかと疑ったが、定電圧放電管、0A2の異常放電が原因と分かった。

定電圧効果は問題ないが、電流が流れ過ぎる症状が出る。

電極的問題なのか、封入ガスなのか迄は分からないが、安定の良い時には問題は無いが、電流が多く流れ、発振が始まり、何かの拍子に放電が止まって電圧が上がった事でBヒューズランプが飛ぶ。

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新しいのに交換すると問題なくなった。

前のは結構光っていたが、新しいのは薄暗く僅か光っていると分かる程度。

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TV-12でチェックしてみたが、新品でも全てReplaceを示して、不適当だからDelicaで測ると新品はGoodを示すが古い物は?を示した。

定電圧放電管の場合、ガス整流管ではないから、gmを計っているとは思えないが、TV-12ではgmと同じボタンで、DelicaではG1ボタンを押すよう指示されている。

 

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バラしついで、FETのドロップでかなり熱になって熱いから、手持ちのファンで放熱をしてやる事にした。

シャーシサイズが大きければ、6080でも良いし6C33でも807でも良いからFETではない安定化回路で組んだ方がシャーシが熱になる事は避けられそうである。球は熱くなるが。

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6.3Vから、半波整流で5Ωを抱かせて大凡4.5Vで回している。

音はスーと僅か聞こえるが空気の流れもあるし、良しとする。
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内部でヒューズランプが灯ると、大分近代的なゲーミーング コンピュータの様な、そんな雰囲気である。

球下にLEDを内蔵させて、更に光らすアンプも昨今は見受けられるが、ああいった類は私は好きでない。

昔使っていたセットは、殆ど球を見せない設計の物が多くて、放熱の為にチラチラと網から見える程度がカッコ良く感じていた。

テレコの場合は完全に筐体内部に収まっていて見えなかったし、今使っている安定化電源も、内部では整流管や制御管、定電圧放電管の大きいのがオレンジに燈ってピカピカやっているが、隙間からも見えないブラックボックス化している。

そういう堂々見える、見せるのは、何かカッコ悪い様にも感じていた。見たいけども、見え難い程度というのが一番興味を引く。

定めし、若い男子がかくいう、階段で偶然起こる“パンチラ”でワイワイ騒ぐのと同じであろう事と思われ。

今でもそれは同じ考えであるが、ケースが幾分高いというのと、実験するならば、ボンネットケースは無い方が使い易いという点、高さのあるケースの多くを選べない事、お客さんのニーズに答えるならば、球は見えていた方が良い割合が圧倒的である。

 

CRC 82/83 保護回路を考える

実験から、適当と思われる回路を考える。

水銀整流管だからタイマーを絶対に使わなくてはならないという事はない。

それに見合った球を使った、均衡の良いセットを設計すれば問題ない。

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実験で使った回路である。

50Ωの代わりにランプを使って、電流がどれ程流れるかを見るのに使用した。

10μFの後に定電圧放電管があり、ここへは5mAが流れるから、通電して2秒後には定電圧放電管が燈る。

増幅部は傍熱管のセットであるから、大凡20秒は電流が流れず、定電圧放電管の消費分しかない。

大きいコンデンサを使う場合は大きいラッシュカレントになるから、抵抗を入れてこのラッシュカレントを抑えてやる必要がある。

ここで数十mAが流れる様だと、異常放電を起こして逆電圧が出てヒューズが飛ぶ事が考えられる。

電源を断ってからすぐの再投入は危険であり、カソードが冷えた頃を見計らって再投入するべきである。

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大きいコンデンサを使いたいが、抵抗で常時ドロップさせるのは都合悪いという場合乃至、かなり大きいコンデンサを使いたいという場合には、保護抵抗を入れてラッシュカレントを少なくしつつ、徐々に充電をさせる方法が良い。

前に綴った様に、2秒で数mAは流せて、徐々に電圧は上がるから、充電の頃合いが良くなった所でサーマルリレー管がショートし、動作となる。

ショートした瞬間も、充電が程よく終わっていれば、アークは起き難いから、接点の節約にもなる。

保護抵抗無しにONすると大きいラッシュカレントでコンデンサにも瞬間電流が大きくなるから、暫く使わず充電が上手く無くなった場合にパンクする事になる。

フォーミングにはならないが、ソフトスタートにしていおけば、パンクの危険も減るし、球にも無理が無くて良い事と考える。

サーマルリレー管は色々なタイプがあるが、計算機用は、磁石で頭の棒を回してやると接触時間が可変出来る。

固定のはヒーターが100Vが多い様に思う。

この場合は、傍熱でも直熱でも両用使える方法と思うが、直熱の場合は、コンデンサの充電中に電流が流れ出すから、充電が終わる事なく電圧降下が起きてしまう可能性があるから、良い塩梅に保護抵抗を決める必要が出てくる。

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マイナス側に入れて考えたが、Fig2と変わりない。

放電開始用に抵抗を入れて数mA流す様にしたが、コンデンサが大きい場合は、電流が流れ続けると思うから、必要ないかも知れないが、一旦放電が止まると電圧が断たれる事になって、コンデンサの充電とで、ポポポと発振する可能性も考えられるから、抵抗で常時安定に放電を続けさせて使った方が良いと考える。

Fig2同様、傍熱管の場合は各所が動作を始める前に充電が終わるか良い具合になると考えるが、直熱管の場合は2秒で立ち上がって来るから、電圧降下で充電不十分の儘になる可能性がある。

5Z3⇨83等価 82 ユニット

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CRC-82の続編。

無ヒーティング状態にてメガーで1kVを印加するとどの位の絶縁があるのか見たら、大凡20M程だった。

瞬間に青白い閃光が出るが瞬間に収まる。

再度やっても放電は起きない。

逆接でも同じである。

20M出ている時は電圧降下が起きて1kvは掛かっていない。

定めし、瞬時閃光は蒸気の水銀成分が高圧によって、瞬時にプレート乃至フィラメントに吸い寄せられて起きる放電なのではないかと推測。

保護抵抗が無い場合、放電が持続する様にループして、ケミコンを使用している場合は、逆電圧が入った途端に大電流が流れるから、管内でバチチと火花を上げると考えられる。

フィラメントによって、電子の向きが一方に流れる様に誘導される事で整流作用があるが、フィラメントが温まっていない状態では、どちらにも電子が飛び付く事が出来る要素があるのではないかと考えている。

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実験1に、5Z3の代わりに動作させられるユニットを作った。

カソードには10μのケミコンが入っている。

これでバチリとやるのか試験した所、スーッと電圧が上がり、5Z3と変わりはない立ち上がりを示した。大凡2秒である。

結果からタイムスイッチは必要ない事が分かった。

1段目が40μF以上になって来ると予熱無しではバチリとやるかも知れない。

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実験2

一旦電源を切り、アンプ側のカソードが冷め切らない程度に時間をとって、再通電してみると、82のフィラメント釣り金具とプレート間辺りでアークが飛んだ様な雰囲気があり、ヒューズランプが切れた。

どうやら電流が流れ易い状態からの再投入はラッシュカレントが大きく、逆電圧で放電が始まる可能性がありそうである。

タイマー回路でBを断ったとして、暫くの間をとって接続するのは、電流が瞬間に流れて球の負荷は相当大きい事と考えられる。

コンデンサが大きいのであれば、大きい保護抵抗を入れてドロップさせて、良い頃合いで保護抵抗の両端をショートさせたら良いだろう。

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データシートでは、プレートインピーダンス最低50Ωとあり、80と5Z3と互換とある。

5Z3は最低75Ωである。

B-でも良いし、カソードから出た直後にでも良いから100Ωでも入れてやれば球への負荷は減る。

両波だとプレート毎に2つの抵抗が必要になるが、カソードへ入れておけば1つで済む。

電流を流す場合は熱になるが。

 

ps:マウントポジションがバーチカルかと思ったら、Downの表記。

逆さにして使うのが正しい様である。

ギターアンプが逆さになっているシャーシが多いから、その様に使うのを推奨。

オーヂオアンプでは、なかなか逆さシャーシはそう見られないと思われる。

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片方はどうも元気が良いのか悪いのか(^ω^;;)

煌々と上部が光る時と下方になる時と30分かその位の間隔で移動する。

内部の温度変化で水銀の蒸発具合に変化が起きて、放電の良い時と標準(?)とで場所を変えていると言えるのだろうか。

温まり具合は、5Z3よりも触れる感じである。

5Z3は結構熱くなるし、そもそもプレートやフィラメントが82よりも大きい事もあると思われ。

 

実験的に電圧を下げるとどうなるのか、ボルトスライダーで試すと、90Vを下回ると放電が止まり、急激に電圧が下がった。

フィラメントが4.5Vで動作不全を起こす事から、大凡2.2Vに下回ると電流が流れなくなる。

数mAであれば問題はない事が分かったが、50mA以上を取ろうという場合はフィラメントが灯ってからでないと上手く完全放電が開始しない。

 

82の立ち上がりが2秒であり、それから数秒は水銀の蒸発が徐々に高まって行くから、傍熱管のセットでないと、其の儘では使えない事が分かる。

また、電源を切ってからの再投入は少なくとも1分以上は待たないとカソードが温まって直ぐに電流が流れ出すから、オーバーになり、バチチとやる事になる。

直熱管の2A3辺りのセットで使う場合はタイマーか、数mAしか始めは流さない様にして、30秒かしてから、保護抵抗を外す様な回路をサーマルリレーで組まないと上手く無い。

 扱いが少々面倒な球である。慣れが必要か。

 

2020/07/21

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待っていたキャップが入荷した。

ホーローのタイプが4つも買えるっていう(^ω^;;)

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他にNFBを切り替えた時に瞬時切替のポップノイズが気になったから、グリッドリークを増やして緩和させた。

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キャップ交換、配線長も変更。
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これにて完成。

暫し試運転をして、不具合が無いかチェックとする。