A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2020/02/17

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銅板にして動いていたが、8分目迄は巻けず止まってしまう。

消費電力と発熱を考えると、結果が出ただけ良いかなと、別ユニットを作る事にした。

ガラ箱にあった精工舎の枠とでトルク制御のモーターユニットを作る。

シンクロナス モーターは手持ちので、1RPMだから結構なトルクが得られる。

これではゼンマイが巻き上がっても止まる事なく、無理に巻き切ってしまう可能性があるから、空転する様にトルク調整の歯車を1段入れる必要がある。
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枠を加工した。

横に配置するから、細く切り出した。
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洗って組み立てる。
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バネの掛け具合でトルクの強弱が調整出来る。
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試運転には、ケースに固定しなくてはならないから、一発勝負の様な感じ。

モーターは1.5W定格であるが、600mWで十分な事が分かったから、電流制限にコンデンサを挟んだ。
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上手く動いている。

8分目で空回りする程度にバネを調整して試運転してみる。


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文字盤は昭和50年に岩上 与四郎が文字盤を描いたらしい。

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良く見ると、確かに手書き。
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後ろにオリジナルがある。

手書きの文字盤は、カレンダーの裏を使った模様(爆)

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オリジナルは、こちらと同じであろうが、僅か長針の錘が短く重く、振り子も長いタイプだから、大正期の旧型であろう。

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振り子を作る。

ガラ箱から幾つか集めてみたが、どれも其の儘では使えそうにない。

にしても、これ程にガラ箱行きのガラクタが役立ち、物に仕上がれば、俗に言う“ガラ師” ガラ職人になれそう(?)かも(笑)

 

ガラ師:時計屋で出たガラクタ、ガラ箱を買い取り、移植乃至二個一の要領で幾つかの完動品を仕上げ売る職人の意。コンバート職人に似ている。

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結局、ハンダで継ぎ足しして長くした。

想定の距離で作ったから、結果がどう出るか、暫し待つ事になる。

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デザイン雰囲気は良い。

2020/02/16

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ドラマ、絶対零度の撮影現場(o^^o)

店を閉めた後に撮影したみたいで(笑)

せっかくだから、開けている時のシーンカットにしてほしかったなぁ(笑)

 

 

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良い具合に動いていてゼンマイも巻けているので、時計側の調整も。

どうやら本剣車もパイプも交換してある様で、板に合わず、かなり窮屈になっていて、回るのに高負荷で円滑に回らない。

上板も下板もグニャグニャになっていた理由は、どうやら段違いで合わない部分を、強制的に曲げて合わせていたらしい。

しかしまぁ、モーターと言い、合わない物を組み入れ過ぎて全体に均衡が悪くなっているのは言うまでもない。

が、それを修繕するのも、また楽し(笑)

 

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元型では消費電力1ワットであるが、私の手製は幾分食っているのか、調べてみると、100V入れて、約150mA。

15Wも食って効率が悪過ぎる(笑)
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250mAレンジ読みにて。

しかしまだ問題があって、ゼンマイが半ば迄捲き上ると、其れ相応の逆トルクが強まる訳で、モーターが止まってしまう。

完全に巻かれる必要はないが、8分目迄は巻けてほしい所である。

 

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色々考え、戸上のオリジナルの回転子を手にして思ったのは、少し重いかな?と。

そこで色々考え、アルミ合金としても、やはり円盤が重い気がする。

もし他に誘導性の高い素材を考えると、銅板か。

すぐさま北千住へ行ってきて、ハンズで銅板の2つを買ってくる。

写真はt0.5を加工してもの。

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回るが、トルクがあまり得られず。

然し乍ら、t0.5で、t1のアルミ板の様な雰囲気がある。

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すぐにまたt1の銅板を加工し、実験すると、より強いトルクが得られている。

寝かすと止まってしまっていたが、止まる事なく動き続けている。

素晴らしい。

どうやらオリジナルは、銅板かで、それにアルミっぽい少し燻んだ銀色のメッキが施してある可能性が高そうである。

定めし、銅板とすると表面の腐食防止であろう事と考えられる。

 

2020/02/15 隈取モーター完成す

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とりあえず、負荷を掛けて動く事を確認出来たから、OHしてみる。

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洗って気付いたが、何度かバラしているのか、かなり粗い組み方をしたらしく、傷だらけ。

この傷がホゾの近くにあると、傷でスムースに回転がしなくなる場合もあるから、負荷になっていないか検査しながら。

また、かなり油が粘っている状態であった。

上手く転がらないからか、給油してあるが、分解掃除しなくては、この汚れ具合は宜しくない。

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上板も下板も、合わせてみると合わない程に反り返って、最悪の状態。

水平を見たら、単なる反り返りではなく、ヤットコで掴んで曲げた様な、グニャグニャな状態。

これじゃあ、真っ当に回らないだろう....

手曲げして、調整して組み合う状態に。

組み上げは、毎度お馴染みだから省略。

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ボビンを試験用に新たに2つ作った。

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幅狭 大巻 5000T

幅広 細巻き 7500T

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大きい分、トルクが強い感じに思ったが、回転子に干渉するというミス発生。

取付枠に付けられず、手持ちで回転を確認した。
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7500Tの方は130Vに上げると良く回る。

電流を流して強い磁力で回る物じゃないらしく、どうやらある程度の電流で、電圧が重要の様子。

非常に静かに回る。

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然し乍ら、まだゼンマイを巻くにはトルクが足らず。

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コイルの場所と磁界が回転子に影響を与えているのか調べたが、どちらも変化なし。

右のデザインはオリジナルに似せたもの。

左がコアーに合わせて誂えたデザイン。

 

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7500Tで130V必要であったから、新たに6000Tの小型版をオリジナルに似せて作ったが、やはり電圧を上げないと回らない。

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ギャップは殆ど無しに近く、上手く調整しないと干渉し易い程に狭くした。

他に調整を考えると、隈取コイルしかない。

2回巻きで位相ずらしが上手く行っていない可能性を考えて、溝を深く鋸で切って、コイルを5回巻きして試すと、今一番の高トルクが得られ、回り出した。

また電圧も上げなくても、良く回る。

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ギャップも含め、隈取りコイルの具合も重要である事がよく分かる。

ゼンマイを巻けるトルクが得られているから、これにて完成形とするが、隈取コイルはもっと太い物へ、主コイルもより良い物を作る事にする。

 

後は振り子を作るのとで、先が見えてきた。

2020/02/14

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コアーの焼き鈍しをすると、帯磁率が下がるとか。

ACの場合、磁気の通りが悪いと損失で熱になるから、幾分良くする為に、焼き鈍しをすると良いそうである。

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バーナーで炙って自然冷却。

鉄の結晶(?)は、バラバラの儘らしい。

通電して試すと、確かにコアーが熱くなり難くなっているが温まる。

熱いと思う程に以前はなっていたから、効果はある。

僅か強くなって、負荷を掛けて歯車を回せている。
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こうなったら、結晶を全体に揃える、強制冷却も試してみたくなって、またバーナーで全体を赤くして、水へ。

所謂、焼き石というのは経験はないが、多分同じであろう。瞬間に熱された湯が結構飛び散るのだなぁと(^^;;

焼き入れで油にドーン というのは工場で金型をやっていたから知っているが、あれは煙に火が着くというか、ボコボコボコっていう感じで、静かな印象だったが、あれが水みたいにバチャバチャ跳ねる様だと危険極まりないなぁ(^^;;

 

結果は鈍した時と変わらないかな。

トルクが強くなる訳でもなく。

そもそも、珪素鋼材ではない時点で、効率はオリジナルよりか劣って当然の事で、珪素鋼板は金型が無いと抜いてもらうに出来ないし、多分一般市販されているとも思い難い。

売ってる所があれば、教えてほしい位で(^^;;



2020/02/13

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オリジナルがどの位の磁力なのかも調べるべく、外して来た。
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構造と採寸の為にバラして。
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コアーサイズ
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回転子には、スリットが入っているが、単に旋盤で粗引きしただけらしい。

シャフトは鉄である。
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数枚が重なっているのかとも思ったが、こちらも粗引きしただけらしい。

1枚板をブレを減らす為に、シャフトにカシメた後に旋盤で引いて作っていた様子。

t0.55であった。
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良く回る....

ギャップは1.5mmでかなり接近している。

離れると回らない事が分かった。
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t0.5のアルミ板もあったが、1mmの方がより渦電流が大きく発生するのではないかと思って加工して来た。
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結果は、ギャップが広くても回る様になった。

しかしながら、低トルクと言えども次段の歯車を回せる程の力は得られないから、ギャップを狭くして行くと、次第にトルクが大きくなって来た。

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回転がする様になって来たから、コイルを巻いて作ってみる。
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ボビンはファイバーを持っていないから、厚紙にて。
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まぁこんなモノで(^ω^;;)
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6000回巻いてみたい所だが、ボビンサイズ一杯で4000回が良い所。

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完成したコイルユニット。
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DC値は137Ωで、オリジナルは892Ωあったから、やはり6000回巻きしてありそうだ。

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通電してみると100Vで回り出したがトルクはオリジナルの半分という雰囲気。

https://youtu.be/zkyEJNuGE7g

↑から回した所を見られます。

 

もうちょいトルクが得られないか、コアーを動かしたり、色々やっていたら、コアーがかなり熱くなってしまう。

コイル自体はそんなに熱くなっていない。

コアー損失が物凄く大きい可能性。

 

さらにゴニョゴニョやっていたら、青白い光と火花を散らして、ボッと凄い音がして、長く引き出した線の間で絶縁が悪かった様で短絡(^^;;

100Vでも十分危なし(^ω^;;)

2020/02/12

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桐生に家を借りるか、内見に(着いて)行って来た。

築90年 木造長屋形式の2階建。

月¥30k也

古民家というよりかは、中途半端なリフォーム済という感じで、現宅よりも現代的。

古民家と言うと、土壁の、所謂古風な状態を想像したらしい。

 

自分的には中途半端感が、何とも言えない雰囲気で、壁紙の仕上がりもあまり宜しくないし、破れているし、床も畳も撓んでいて、家の中で歩き、軋む音が建物の外でも聞こえてくるという具合で、見える範囲のリフォームをとりあえずしたが完全にやらないと上手くない事を予想して、手放したのでないかと、少々心配に思う点は幾つか。

当時の儘に残っている状態であれば、それだけ質が良い物を使っているだろうから、保てているのではないかと考える。

リフォームしなくてはならない状態という事は、質があまりよろしくない時代、若しくは安価に仕上がっている可能性が考えられる。

それに、長屋だから隣が空家というのも問題がありそうに思う。

家は使わないと劣化が進むから、長屋の一部が腐る事になれば、全体に影響が出る筈であろう。

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他にも古い建物は多いし、空家も売り物件も至る所に多い。

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早くに決めなくとも大丈夫であろう。

2020/02/11

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ガラ箱からこんなモノが出てきた。

80か90歳位の人なら、一目で分かるだろう(o^^o)

さて何の部品でしょう。

ヒント、機関車にも似たのが。

 

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0.8のコイルを5T、2回やったが、位相ズレが生じ難い(?)
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考察に、隈取りモーターのショートリングは単なる銅線らしい。

ならば、1.6や2mmの単線でも同じか試すと、回転した。

ショートリングが無くとも、手で回せば回るが、ショートリングを付けると自ら回り始める。

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溝切りを再加工して無くし、2mmの動線を2Tさせた。

コアーにはショートした状態であるから、2Tであろうが、関係無さそうな気がするが...?

 

結果は、かなり低いトルクで引っ張られる感じはあるが、持続して回転するに至らない。
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ショートリングを片方のコアー全体に巻いても試したが、回らない。

スチールの回転子に交換してみても、やはり回転するに至らない。

 

アルミ板厚が問題なのか、位相ずらしが上手く行っていないのか、それとも励磁が足りないのか、全く見当がつかない。

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オリジナルから、モーターユニットを外して研究してみるか考えたが、動かなくなる可能性も考えて、昔拾った誘導型電力計をバラしてみる事にした。

廃棄で外へ転がっていたから、水没しているが、給油をすると回転子は回っているから問題ない。

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誘導コイル部は、説明で出てくる形と同じである。

ギャップは上下1mm程あった。

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回転子を外して励磁したコアーに挟み込むも、やはり回らない。

回る回転子である事は確認しているから、隈取のショートリングが上手く行っていない可能性を考えて、上の写真の、一方のコアーに銅線を多く巻いた。

この銅線を巻いたコアー側は、位相が90°ズレる筈であるから、コアーの半分ずつになる様に段違いにして電力計から外した回転子を入れると、回り出した。

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コイルを巻いた側が主コアーより外に出ている方向へ回り、逆にすれば、逆転を始めた。

互いに1/2以上、コアーが離れると回らなかった。

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戸上オリジナルの構造をもう一度考察。

コアーのサイズが微妙に違う事が分かった。

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コアーの位置関係が重要な様子。